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アンデスの本格的な山道に突入 Pamparomás




2016/3/14 Moro, Perú


モロの町を出るときに水を買ったにもかかわらず、そこからすぐに高めの山を越えなければならないため、途中で水が心もとなくなってしまった。


    ↑ここから本格的な山道になる


休んでいるときに上のほうからモトタクシーが走ってきて、水を分けてくれた。


※ モトタクシー ... mototaxiと書く。バイクタクシーのこと。バイクの後輪を外し、そこに幌馬車の人が乗る部分をくっつけて引っ張るような形をしている。



小さな小さな、村とも呼べないような集落が点々とつづいていて、そのなかのやっぱり小さな店で休憩しながら進んだ。





民家でトイレを借りると、その家の人がマンゴーとシャーベットアイスをプレゼントしてくれる。

アイスもおいしかったけど、そのマンゴーがおいしいのなんのって!


まずその大きさ。

まあ大きい。
手のひらにあまるほど大きい。
ずっしりと重量感がある。


そして、ツルっとむける皮のしたには真っ黄色に光る実がつまっていて、
その触感はプルンプルン。
ゼリーのような口当たりだった。

肉厚感がものすごく、噛みごたえ十分。
しかも、マンゴをーを噛んだときに感じるあの繊維もほとんどない。
すべて果肉と化しているのだ。
だから歯にもほとんどはさまらない。

これが一番驚いた。


味はというと、これがものすっごく甘いのだ。
日本で売っていれば、値段は3万オーバーは平気でするだろう。

それくらいの味と大きさ。


メキシコのマンゴーもおいしかったが、そちらに負けないほどだった。




    ↑山の中だが、あたりは花畑が一面に広がっていて、天国のような道だった



    ↑緑とサボテンが織りなす丘



山の奥に入ると家もなくなり、日が落ちるとともに空腹がやってくる。


そんな時、たまたまやってきた若いバイクのカップルがこちらを気にして止まってくれた。
みかんとパパイヤを分けてくれ、一緒に食べる。

「町はここから遠いし、もうすぐ日が落ちて見えないくらい真っ暗になるよ。急がなくちゃ。なんならバイクに乗せてあげようか?」
と言ってくれたが、自転車と大きな荷物の前ではバイクもかすむ。

しかも相手は2人乗り。
いくらなんでも無謀だ。


「俺の町まできたら歓迎するから、この名前で探してくれ」
と、メモに名前を書いてくれた。


こういう手助けをしてくれるのは非常にうれしい。



    ↑もうすぐ日が暮れらぁ



    ↑サイズを落としているためかなり画質は落ちているが、景色は最高






キャンプができそうなところを探しながら進む。


ひらけたところが少ない。

テントを張れそうな場所を見つけても、なんだか嫌な感じがしてテントを出す気分になれない。




Horñillos(オルニージョス)という看板が現れた。
村が崖の下に見える。


未舗装の道を苦労しておりていく。

明日またこの坂をのぼることを考えると本当はおりたくないのだが、村で泊まったほうが安全度は上がるはずだ。



村に入ると、そこで立ち話をしていたおじさんたちに声をかけられた。
食堂の場所を聞くが、すでに閉まっているという。

それはそうだ。
時刻はすでに夜7時を回っていた。


彼らの一人が、
「Invitado!」
と言って家の食事に招待してくれた。
しかも、敷地内にテントを張っていいとも言ってくれた。


※invitado ... 「インビタード」と読む。ゲストとか招待というような意味らしい。ペルーでは友達やお客に対して何かをプレゼントしたり食事をおごってもてなす習慣がある。コロンビアでもその習慣が強かった。



料理ができるまで、しばらく話をする。

なんと、ここにはホテルがあるそうだ。


びっくりじゃないですか?
こんなヘンピなところにある小さな村に、まさかホテルがあるなんて。


驚いて、詳しく聞いてみた。


この村には有名な滝があるらしく、それ目当てで観光客がよく来るらしい。

値段もそこまで高くないというのだが、今回はせっかくのご厚意だしキャンプすることにした。
昨日使いすぎてしまったしね。


夜の9時ごろに家に呼ばれ、食事をごちそうになった。

質素な食事だった。
ミルクがゆにクラッカーとアボカドに塩や砂糖をつけて食べる。

お金がないのだろうか。
ほかの家でもごちそうしてもらったことがあるが、これほどではなかった。


食後に
「じゃあ5ソル(175円)ね」
と金をとられた。




いや、うん。

別に払うのはいいんです。


でも5ソルは高すぎるのではないか、と。
安いところなら、5ソルでスープ付きの肉料理とか食べられますけど。


だから、いけないことだとはわかっているのですが、一言だけ言わせて。







こんなクソ不味いくずがゆだけで5ソル!?






いや、すごくありがたいんですよ?
料理を作ってもらっているのにこんなこと言ってはダメなんだけど、さすがにぼりすぎなのでは・・・・・


せめて3ソルにしてくれぇ~。
こっちも厳しいんだよぉ。


テントも張らせてもらっているけど、まさか場所代はとられないだろうな・・・




2016/3/15


場所代を請求されることを恐れ、寝袋やテントも乾かぬうちに急いで片づけて出発。
あせりすぎて、店で買い物をすることもできなかった。



この先も山と崖のオンパレード。
風光明美な眺めだが、食料事情が厳しい。


先の家で水やレモネードや果物を恵んでもらったり、商店でご飯をごちそうになったりした。

優しい人はとことん優しいのがペルー。



    ↑白米とバナナをくれた商店の気のいいおじさん。この辺でよく使われているケチュア語を披露してもらい、カメラに収めた



    ↑なずな。小さいころ飼っていた鳥にあげていたことがあり、すごく懐かしい気持ちになった



    ↑フンコロガシもいっぱいいた。フンコロガシなのに、転がすのはみんな結構ヘタだった



ごはんをごちそうしてくれた商店のおじさんに、
「ここから14回カーブを折り返して、そこから少しくだれば町につくよ」
と教えてもらった。


じゅ、じゅうよんかい・・・


    ↑地獄の折り返し。すこしずつ登っていく



雲が広がっていく。
天気が不安定だ。


白い生地に色鮮やかな刺繍がしてある民族衣装の女性が前方から歩いてきた。
ケチュア語で話しかけられるが、まったくわからない。

これからスペイン語や英語が使えないところに行ったら、ずっとこんな感じが続くのか、と不安がつのる。




夕方5時ごろ、Pamparomás(パンパロマス)についた。
ここらへんの州都だというが、とても小さな町だ。


   ↑広場



    ↑ついたとたん晴れてきた


 
もう時間も遅いので、昨日会ったバイクの人を探すのは明日にしよう。

適当に20ソル(700円)のホテルをとり、食堂で鶏肉を食べる。
ここ2日はちゃんと食事をとれていなかったので、とても久しぶりに肉を食べた感じがした。

疲れた体に染みわたる。
おいしかった。





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