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そこまで重要でもないおしらせ



これからパソコンを修理にだすので、2週間更新をお休みします。

修理というかバッテリー交換なんですけどね。


これまでも更新が滞っていたことがままあったので、今までとそんなに変わらないですね。




パソコンを触れない分、オカリナで稼いだり観光して写真いっぱい撮ってくるんで待っててね!


ではまたあとで〜。

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"赤の町"での長い一日 … ハロウィンのCuenca より



タンボを抜けてこれからCuenca(クエンカ)を目指す。
今日中につくのは無理そうなので、この日はAzogues(アソゲス)という村を目標にいこう。



それにしても、パソコンがつかなくなってしまったのがすごく心配だ。
数日もこの状態がつづけばデータもおそらく飛ぶのではなかろうか。


気を取り直そうとしても心にわだかまりが残り、どうしてもへこんでしまう。
せめて動画がコロンビアを終えていたらよかったのに。

精神的なリカバーにはまだ時間がかかりそうだった。




山をひとつ抜けふたつ抜け、Cañar(カニャル)へ。

昼食を食べてそのまま突きすすむ。
パソコンをどうにかしなければ。
急ごう。



そこから山をのぼり、カニャルを見下ろせる高台まできた。

ほかのサイクリストたちが町をのんびり眺めている。






その先ののぼり坂をしばらく進むと、目の前で車が止まった。

窓から手が伸び、ビール瓶を差しだしてくる。

それを受け取り、出されたアーモンドと一緒に飲み干した。



車に乗せていってやろうか?
と聞かれるが、どうみても自転車の入るスペースはない。


どうやって? と聞くと、
試してみようぜ といって男はトランクをあけた。


自転車を分解してくれ
と言われるままにタイヤを外し、荷物をおろした。


無理矢理隙間にそれらを詰め込む。



なんということでしょう。

あれほどいっぱいだったトランクに、自転車と荷物が、入ってしまいました。


さすが、匠の技。





そうしてこのご一行にクエンカまで運んでもらえることになったのだった。




    ↑70kmさきまでワープ!











    ↑こんな状態にさせてしまって申し訳ない



運転手と男性が夫婦で、世界各地を旅行しているらしい。
赤ちゃんもいる。


そしてあとの女性2名がアメリカから旅行してきたのだそうだ。


みんな英語ができるので、ある程度意思疎通が取れる。




世界旅行をしている夫婦は2人で本を作って売っているそうだ。

あなたはそういうのしてないの?
ブログで収益かけるとかさ。
ほかの人もアクセサリー作って売ったりしているでしょ?
お金をどうにか稼がないときびしいと思うよ。
そうだ、いい紙を買って日本語で名前を書いてあげたらいいじゃない。


はあ、あの…そうですね。
まあ一応ブログのアフィリエイトはね、やっているのですがね、これ、相当人気のサイトだったりアフィリエイト専用に作ったサイトじゃないとあまり入ってこないのですよ。
見てくれている人もそんなに多いわけじゃないし。
あわわあわわ。



そんな意見に押されながら、町をどんどんと飛び越していく。

途中ものすごくいい景色があったのだが、窓からちょろっと見るだけで通りすぎてしまう。

あー、ここ走りたかったな。



しかし今はそんなこと言ってる場合じゃない。



パソコンが!

パソコンが!!




    ↑かっこいい教会が見えたが止まれない。残念だが今は一刻も早くクエンカにいこう





ここで悪い知らせを聞かされた。


今日から祭りがあるそうで、町はものすごく混んでいるという。
そのためホテルはほとんどなく、あっても値が上がっているだろうということだった。


この日は10/31(土)ハロウィン
忘れていた。


しかも月曜火曜は祝日で店が全部閉まるという。

ああ、なんてことだ。
やっぱり車に乗らず、自転車でのんびり行けばよかったのか。


しかしパソコンが!!!




1時間ほどでクエンカについた。

運転手の彼女の話だと、クエンカは"赤の町"と呼ばれていて赤い屋根が広がっているのだそうだ。

そして川が4つも通っていて水も豊富だという。


コロンビアでは白の町、緑の町とあったが、今度は赤の町か。

このまま行くと、南米だけで全色コンプリートできそうだ。







    ↑赤ちゃんが酒で酔いつぶれてるみたいになってる




中心部のそばでおろされる。

お礼を言って笑顔で別れた。



そこの家の人に「自転車組み立てたらすぐ出ていくから!」とジェスチャーで伝えると、相手はどうやらそれなりに歓迎してくれているようだ。


そういうことならと、近場の安ホテルを聞く。

すぐ近くにバックパッカーという名前のホテルがあるよ、との返答。


よかった。
すぐ見つかって。




カギのチェーンをひとつ車のなかに落としたようでなくしてしまったが、このさい気にしてられない。

言われた道をつたいホテルへ。


しかしそこは6人部屋しか開いておらず、1人でも6人でも$90だそうだ。



 $90!!!!
             ドドン!





さすがにボリすぎだろう。
なかもあまり綺麗そうじゃないのに、6人でも高いくらいだ。



もっと奥に行ったらホテル街があるというのでそちらへ。






 
道をさまよっていると一人のラテン系の男性に声をかけられる。

なんにも書いてないけどここも一応ホテルだぜ。$4だがバイブスはちょっとよくなくてオススメできないな。向こうにも$4のホテルがあってそこは雰囲気もまあまあってとこだ。



教えられるままに行くが、どこも部屋は埋まってしまっている。



トボトボと歩いていると、別のラテン系の男性2人に声をかけられた。

ホテルを探していることを伝えると、彼らは仲間もさそって部屋探しを手伝ってくれた。


さっきの$4のところをもう一度見に行くが部屋がいっぱい。
そこに泊まっていたそのラテン系の2人のうちの1人が部屋をゆずってやろうと言ってくれたのだが、さすがにそれは悪いので断った。

$4は魅力的だったけど。



なかなか見つからず街中の階段のところで眠ろうかと決めたとき、新しい彼らの仲間がやってきてこう言った。

おれのとこのホテルなら空いてるぜ。$8でいいなら。寝袋はもってるか?寒いからな。



喜んで彼についていく。

セントロ(中心部)にそこはあった。
カテドラルのすぐ近くだ。


臨時の部屋という感じだが、なかなか悪くない。

とりあえずここで1週間。
おそらくもっと長くいるだろう。

日本からニューパソコンを送ってもらわなくてはいけない。



 —実はペルーまで行かないと日本からの配達はできないことを、
                    このときはまだ知らないのだった—



だがすごくいいことがひとつあった。
なんと、ここで試してみたところ、パソコンの充電ができたのである。

どうやら昨日のホテルのコンセントが悪かったらしい。

これで首の皮一枚繋がった。
嬉しい。




荷物を置いて、町を見回りながらホテル探しを手伝ってくれた彼らを探す。



    ↑出店がならんでにぎやかだ



    ↑お土産がたくさん売られていた




    ↑2人を発見


ペルーから来たいう彼らもアクセサリーを作って売っているようだ。


夜遅くまでついていってみるが、なかなか売れないようである。
難しいものだ。

これだったらオカリナを吹いていたほうが気楽でいいのかもなぁ。




一番注目度が高かったのは、スプレー絵だった。

ただスプレーするだけではなく紙にインクを取ってちぎった紙で細かいところを塗ったり紙で隠してスプレーして模様を作ったり火を使って焦がしたり・・・

見た目もインパクトがあり、そして絵自体もかなりの完成度をほこっていた。


できあがるたびに拍手がわき起こる。






ほかの仲間とも合流して、祭りのようすを見に行く。
どこもかしこもお土産屋お菓子を売っているタープでいっぱいだ。
街全体が会場という感じ。



    ↑ジェイソンの面をかぶりながら音楽に合わせてエレキギターをアレンジでひく人。演奏はうまかった



    ↑どの広場にもこんなステージが設置され、音楽であふれていた



    ↑崖の下にあるオフィス街の公園。奥のスタジアムでは大音量でライブの音楽と歌が聞こえてくる



   ↑リンゴ飴を買ってみた。飴はしょっぱい。甘露飴みたいな味がする。リンゴの甘さとまじわってちょうどいい味になる。

日本ではリンゴ飴は大きすぎて食べにくいのであまり買ったことがなかった。
そのかわりアンズ飴やブドウ飴が好きでよく神社祭りで買っていた。

噛むと飴のパリパリのあとにブドウの甘い果汁がジュワッと出てくるのがとてもおいしかった。





ネコを背中に乗せている彼はジャグリングをして稼いでいるようだ。
かばんから飛び出しているナタが見えるだろうか。

ネコはまわりから好評で、色んな人たちが注目していた。
こういうのもバスキング(大道芸)や露店商をするときのひとつの手かもしれない。





ハロウィンということで、顔にペイントする仕事もあった。


こっちのハロウィンはコスプレのようなものとはすこし違い、もっとシックな感じなのであまり目立たず派手さもない。

黒やオレンジを基調としているからだろうか。

だから道を歩いていてもそれほど違和感がない。


日本だったらもっと明るい色を取り入れ目立たせるんだろうな。
そこが日本と海外のハロウィン衣装の違いだろう。




祭りのなかではリアルなう○こオブジェも売られていた。

これそういえばニコ生や動画の商品一覧で見たことあるなこれ。


  ↑あまりにリアルなのでモザイクをかけ小さくしています。




今日は一日探し疲れ、歩き疲れ、そしてぎゅうぎゅう詰めのなかで無理な体勢での乗車でクタクタになってしまった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ここクエンカで泊まったホテル情報   2015/11/4

Hostal Azuaya
住所:podre aguirre 7-61 y sucre(frente al parque de las flores)

カテドラルの端っこと小さな広場にはさまれたところにあります。
カテドラル方面にはdulceというアイス屋があり、反対側には$1.75で昼食が食べられる食堂があります。
ホテルの中はボロいです。

wi-fiあり。
一応ホットシャワー。
トイレシャワー別。

部屋は$8。部屋によって違う可能性が高いです。繁盛期だったのででもしかしたらもっと安くなる可能性もなきにしもあらず。

川がある階段のほうへ行くともっと安い食事処やホテルがあります。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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力尽き果てながらタンボにつっこむ



この日も前日と同じ朝8時に起きる。

まだ眠い。
そろそろ睡眠不足がたまってきたころか。

体の疲れはそれほど感じていないが、明日くらいには休息日を設けないといけない。



昨日と同じ店に買い物に行く。
「あら、もう出発かい?」
とおかみさん。




そのさき、道はくだりも増えてきた。



    ↑そりゃこんな高いとこまでのぼってきたもの、くだりもでますよ


 
    ↑まさに高原



このあたりの飼い犬はものすごく吠える。
番犬として飼っているのかもしれない。

その多くは家の柵や崖に阻まれてこちらまで来ることはないのだが、やっぱりいい気持ちはしない。


近よって牙をむき吠えてくる犬も完全に噛みつこうとするヤツは少ないが、困ったことになかには稀にいる。

最近でも噛みつこうとしてきた犬たちの鼻面をなんどか蹴った。







2時間は走っただろうか、Zhudと書かれた村にきた。

車やバスでここを通る人たち向けに店やレストランが並んでいるが、ホテルはないそうだ。


村人に聞いてみると、ここの村"Zhud"はジュドと読むのだそうだ。

スペイン語にはない文字だ。
読めない。

これもケチュア語かもしれない。



ここで昼食をとり、情報を求める。
もうすこし行ったところにEl Tambo(エル・タンボ)という町があり、そこにホテルがあるそうだ。

洗いものも増えてきたし、今日こそはホテルに泊まりたい。



食後に商店でコーヒーと手作りのアイスを買っていると、運がいいのか悪いのか、雨が降ってきた。


せっかくもうすぐ町につくのに、なんてことだ。(悪い点)

商店に設置されたベンチがあったので雨が止むのを待つことになった。(良い点)



アイスを食べてみる。

オレンジジュースを凍らせた味がする。


幼稚園で、ジュースを入れた製氷皿を雪のなかに埋めてアイスを作ったことを思い出した。

こんなのアイスじゃない!と思いながら食べたらおいしくて、給食の時間以外でこういう物を食べることができたのが嬉しかった。

そのアイスの味がした。



    ↑見るからに手作りっぽいアイス



    ↑このcaffe latoという商品、ほかでは瓶しかなくて高かったのだがここで初めて紙パックのものを見た




とりあえず雨が上がったようなのでダッシュで先へ。
今がチャンス!


しばらくは順調だったのだが、やはり雨は完全には止んでいなかったようだ。

降りだしたところでちょうど村に入ったので、休憩がてらに雨宿りしに店へ入る。


ここで本降りになってしまい、待つこと2時間以上。

空はそろそろ暗くなろうとしている。




ここに泊まってもいいのだが、しかし今日はホテルに泊まりたい。

タンボまでは30分くらいで行けるだろうと言う。
のぼり坂も多いらしいので、それも考慮すると1時間〜2時間かかるはずだ。



これ以上は待てない。
意地で先へ進む。


幸いにもここらへんは村が続いているので、ちょくちょく雨宿りしながら進んでいった。




雨は止まない。
小雨が降りつづける。

びしょぬれになりながら丘をのぼり、そして下る。



5時になり、腹は減り、体力はかなり限界になっている。
とにかくなにか食べないと。

こんなときに店がない。



10歩進んでは止まり、フラフラとした足取りでなんとかタンボに着くことができた。

正直倒れるかと思った。




    ↑町を発見! 安堵の瞬間



村の端っこにあるレストランで念願の食事にありつく。

おいしい。



食事が終わると外は真っ暗になっていた。

そのまま街中へとなだれ込み、目に入ったホテルへ直行。


すべて濡れてしまったし、体はズタボロ。
疲れきった。



サンシャインホテルというところに泊まったのだがここはあまりよくなく、値段は$10で普通だがトイレシャワーは別でシャワーを使うと水漏れして廊下がびしょびしょになるし、2日分料金を払ったのに次の日の昼に「いつ出ていくの?人が詰まってるんだけど」と言われたり、夜には水が止まったり、散々だった。

コーヒーが無料なのが唯一よかった。
インスタントだったけど。



次の日は街中を探索。
休んだほうがよさそうだが、やっぱり気になってしまう。


あまり大きな町ではない。
広場では催し物がやっていた。



    ↑なにか魔術的なものをやっている



    ↑消防士たちが火災や災害での説明を学生たちにしていた。この写真は、外人が来たからとわざわざ斧を持ってポーズをきめてくれた



    ↑ゴミ処理場のジオラマ。埋め立て地、ペットボトルなどのリサイクル場、家畜のエサや肥料に使われる生ゴミなどちゃんと分けられている



    ↑カニが売っていた。カラフルだ。柿みたい



町を出るときになって、パソコンの電源がつかないことに気がついた。

充電アダプタをつけても光らない。
ついに壊れたか。

実は数週間前から不調で、そろそろやばいかもしれないと思っていたのだ。


どうしよう。
データ全部消えたかも・・・

とすごく不安になった。



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タイヤとおじさん / 雲に沈んだ世界 Joyagshi




テントから出る。

サッカー広場は朝日の強い光にてらされて明るい。


時刻は8時。
いつもよりずっと早起きだが、ここはホテルではなくキャンプをしていることを踏まえるとかなり遅いほうだ。


街中でのキャンプは人が起きてくるまえに出発しないといけないというルールが自分のなかでできあがっている。

邪魔になる前にはやくテントを片付けないと。





昨日の話では、このさきののぼりを終えたらChunchi(チュンチ)まではくだりが続くらしい。


実際に走ってみるとその話とは違いくだりの多いアップダウンだったが、そこまで苦労せずに走ることができた。



苦労があったとすれば、虫が多いことだ。

だいぶ標高が下がったのか、血を吸うやっかいな小さい虫がまた増えたのだ。


蚊ではない。
パッと見た感じ小バエのようなもので、体のまわりをつきまとい、肌に止まっては血を吸うのだ。

吸うのがヘタなのか大口なのか、吸われたところが赤くプツッとなり、そこから血が少し出ることもある。

そしてめちゃくちゃかゆい。


虫除けの薬はアラウシで忘れてしまったから、対策はやつらが追いつけないほど速く走るのみである。




山の谷間を見下ろしながら走行できるので景色はとてもきれいだ。


    ↑左に見える山腹部の道路を走っていく



    ↑くだりはこんな感じ。ぽつんと浮かんでいる雲がいい雰囲気



    ↑崖下には線路とトンネルが見える



    ↑この谷間の
                ↓


    ↑この部分がすごく好き




そんな風景を見ながら、いつの間にか入ったチュンチ。


    ↑こんな夕焼けが見えるんだってさ


    ↑そこからの見晴らし。ほうほう、なかなかいいんじゃない?




そんなに大きくはないが、色々そろっている。
ホテルもあるし、スーパーはないかもしれないが商店や薬局はたくさんある。

リオバンバから出てきてからというもの、現れる村の規模がしだいに小さくなっていっている。

というか今までが異常だったのかもしれないが、
とにかくそんなわけでこの先これくらいの規模の村がないと思うので、ここらで一休みして必要なものをそろえたほうがいいかもしれない。

荷物もなくなったばかりだし、ちょうどいいのではないか。



そう考え悩みながら、昼ご飯を食べてそのまま村をスルー。

まだ昼の12時だし今日はまだまだ走れそうだったので、ここで止まるのはもったいない気がしたのだ。


通りすぎたら通りすぎたでとてももったいない気持ちになる。

時間を取るか体力を取るか。
こういうときどうすればいいのかわからない。





川をわたって大きくグルッとUターン。
来た方向、つまり北へ向かって山を登っていく。


戻ってしまうがいいのだろうか。

不安になったが、トイレを借してもらったレストランの人の言うことには、こっちであってるとのこと。



そこを出てすぐに後ろから声をかけてくる男性が一人。

彼は大きなトラック用のタイヤをゴロゴロ転がしながらこちらへ向かってくる。




こちらがスペイン語を話せないと知って知らずか、ジェスチャーと擬音を多く使ってコミュニケーションをはかろうとしている。

よくわからないが一緒に行こうということらしいので、その人の後ろをついていくことに。


ちょうど登り道で自転車を押して歩いていたところだったので、スピードは同じくらいか、すこし向こうのほうが速いくらい。




通りすぎてゆく車にかん高い口笛を吹いてあいさつしながらタイヤを転がしていく男性。

自分の家についたようで、タイヤをポンと門のところに投げころがす。

が、その後もまだついてきてくれる。



日本のことや日本産の車のこと、自転車のことなどを話しながら、後ろから自転車を押してくれた。
これは本当に助かった。

進むスピードが1.25倍くらいに上がり、体力の消耗もすくない。




しばらくして男も帰ってしまい、一人で自転車を押す作業に戻る。

自転車の体重とザックの重さがのしかかり、かなりきつい。



やはりここから村は極端に少なくなった。

家はちらほらあるが普通の民家だけだし、集落があっても道を外れたところにあるのでそこまで往復しなくてはならないことを考えると億劫だ。



空腹に耐えながら進むと、やっと店の登場。

あまり品の種類はないが、この際なんでもいい、チョコのついたスナック菓子とアイスを購入してむさぼる。




全部食べてあることにきがついた。

寒いのである。


さっきまであんなに暑かったのに、今度はものすごく寒い。
そういえばあの虫もいなくなっている。

防寒として急いで手袋とスリーブを付けた。


天気もくだり坂。
雨が降り出しそうだ。




    ↑ピンクと黄色が混じった花がきれいだったので激写



    ↑ほら見て!なーんもない。こういうところはすごく好き



    ↑この道にはこのようなゴミ箱がたくさん設置されている




    ↑なんだか高い山が見える



    ↑Puñayプニャイという名前らしい。有名なところなのだろうか



この看板があるあたりでついに雨が降ってきたので、バス停で雨宿り。

分厚い雲がかかっている。
このなかに入っていかなくてはいけないのか。

なんとか晴れてくれないだろうか。




雨はとりあえず止まってくれた。
それからまたひたすら山を登る。

時間も体力も空腹もかなり厳しくなってきた。
あたりが青く暗くなってくる。




プニャイ山と同じくらいの高さに来たころだ。

目下に雲の海がひろがる世界が飛びこんできた。





これがすばらしくきれいだった。





いつの間にか雲のうえに出てしまっていたということか。
奥は青空が見えている。





山の横から奥がすべて雲海。
雲に沈んだ世界。





これにはかなり感動してしまい、写真を何枚も撮った。

見てわかる通り、かなり暗い。
ゆっくり見ていたいが急がないと。




そこからくだり坂をおり、腹が減ってフラフラになりながら一軒の商店へ。

「なにか食べ物はないか」

と聞いたところ、

「ここにはないけど、この先のセントロ(中心部)なら1軒あるよ」



え、ここ町なの?

よく見ると先に建物の群れが見える。





よかった!
これで食事と寝床が確保できる!



そこはJoyagshi(ホジャグシ)という、なんとも言いにくい名前の村。


急いでその村の中へと入り、村に一軒しかない小さな食堂へ。
料理を提供してくれるおばあちゃんが優しい。


それからとなりの店で飲み物を買うと、そこのおばちゃんが

「ここに泊まるならホテルはないからそこの広場にキャンプしたらいいんじゃない? 屋根もあるしすぐ裏は警察があるから安心だよ」

と言ってくれた。


道をゆくおじさんも、
「そこに共用のトイレがあるからここでキャンプしたらいいんじゃないか」
というようなことを教えてくれる。





こうしてこの日もキャンプ。

前日とは違いかなり人目のあるところで居心地はよくなかったが、夜に降る雨も防ぐことができて文句はない。


深夜にスリっぽい3人組の子どもがいたが、ナイフを持って見張っているうちに警察が来て逃げていった。



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ハプニングはまだまだ続く



アラウシの村も今日でお別れだ。

ちいさいのに意外とバックパッカーが来ていたところだった。

実は知られざる名所だったのかもしれない。




アラウシは山中のくぼみにあるので、坂をのぼってそこから離れる。

ここから大変だった。

ずっときついのぼりが続き、しかもクネクネと行ったり来たりするのでまったく進んでいる感じがしない。

坂の下にはいつまでもアラウシが見えている。

山の向こうから雲が漏れだし、その頂上に来るころには雲がブリザートのごとく目の前から襲ってきた。

これでは湿気でまたブレーキがやられてしまうと思って尻込みする。

しかしその先は下りだったためすぐさま雲を抜け出し、青空の見える場所へ移ることができた。




一安心したところでグアスントスという村に入ったので、すぐに見えた一軒のレストランへ。

距離はほとんど稼げていないが山登りでかなり体力を消耗したし、とにかく腹が減っていた。

ここでまたまたハプニングが発生。

トラブルメーカーの自分の手にかかれば、話のネタは尽きない。



さっそく店の中に入り、

「アルムエルソはある? いくら?」

と聞くと、その店員は料理の内容を羅列してきた。

それには答えずもう一度値段をたずねると、料理によって値段が違うというとこだった。

いつもならアルムエルソはその店その店で一律価格なのだが、まあそういうところもあるだろうと思い、

「じゃあ一番安いのは?」

すると「アロス(米)なら~~で、ステーキと~~が~~~で$2だ」と返ってくる。

ところどころ聞き取れないが、まあ$2なら予算内だからいいだろうとステーキを注文する。

本来アルムエルソ、つまり昼食というのは、スープとジュース、それから一皿に米や野菜や肉などが盛りつけられた料理がセットになって出てくるものだ。

しかし今回出てきたのはその一皿料理のみ。

しかも肉は細切れでちょっとしか入っていない。

店員を呼んで「飲みものは?」と聞くと、

「アルムエルソなら$3だ」という意味の分からない返答。

どうやら"アロス"という単語がこのあたりではその一皿料理のみを指す言葉だったらしいことに翌日気がつくのだが、



そんなの知るかよぉ!!!



コロンビアではそれをバンデーハと呼ぶので、それがどこもそうなのかと思っていたのである。

そこから喧嘩が始まった。

言い争ったあげく、払いたくないので去ろうとしたが、それはさすがにないかなと思い直してとりあえず$1コインを置いておいた。

店員たちは「これをもう一個だよ!」とバカみたいに言い続ける。

今回は言葉が通じなかったばっかりにこのような事態におちいってしまったわけであり、勘違いで了承した自分も十分悪いのである。

が、以前何度かレストランでぼったくられた経験があり、それをいまでもずっと根に持っているし後悔しているので、ここは絶対に譲りたくない。

それに数日前に$80がなくなったばかりだし、ほかのことでも色々とストレスが溜まっていたので、こちらはもうブチ切れて止まらない。

というかこんなので$2も出したくないし!

彼らは警察を呼ぶと言い出した。

呼ぶがいいさ。

来たらこいつら詐欺だと訴えてやろう。

いつまでも同じことの繰り返しで終わらないので、店内に居座って相手が折れるのを待つ作戦に変更。

そうすると、家族経営なのだろう、そこの夫がこちらへきて、

「この料理は$2だ」

と同じ説明を繰り返す。

それしか言えんのか。

「アルムエルソの値段を聞いたら$2だと言っていたし、もしこれだけだとわかっていたら頼まなかった」

ということをカタコトなスペイン語で伝えるが、相手はまったく聞く耳を持たない。

「アルムエルソが$2なわけないだろう。ペルーならまだしもここは高いんだから。アラウシでもカリでも$3以上はするね」

と豪語する主人。

おいおい、アラウシもカリもリオバンバもアンバトも行ったことがあるしどこも3泊以上泊まったが、もっと安い料理屋はたくさんあったぞ。

勝手なことを言うなよ。

と言ってやりたかったが、しかし言葉がわからない。

最後には、$2も払いたくなかったのでこれしか払えないと財布に残っていた小銭$1.52をテーブルに出しておいたのが功を奏し、

「これでいいからもう帰れ。ほかじゃ警察のやっかいになってるところだぞ」

と夫は捨て台詞を吐いてこの件は終わった。

どうやらこちらが金をもたずに食べたと思ったらしい。

やれやれやっと終わった。

自転車にまたがり、さっさとその村を出ていった。

だが、場所が悪ければ殺されていたかもしれない。

気をつけねば。

ちなみに普段はこんなことは滅多にない。

もっとお互いをうやまいながらにこやかにテーブルは進んでいくので、今回はイレギュラーな出来事だった。

すぐ近くにある2つ先の村に入り、そこにちょうどキャンプがしやすそうなサッカー広場があったので、ここでキャンプしていいか人に聞いて許可をもらい、テントを張った。

本を読んでいると、その近くに住んでいるという男とその家族がやってきた。

さっきのとは違い、非常に友好的だ。

こちらのことを質問されたのでその受け答えをする。

「こっちのほうが暖かいんじゃないか」

と、わざわざデッキブラシと水まで持ってきて下の砂を掃いてくれ、壁があるところにテントを移させてくれた。

ああ、こっちはなんていい村なんだろう。

向こうとは違って。


 

インスタントラーメンを作っているところを見にきて、クッカーとストーブ(調理器具、小型の鍋とガスコンロ)を見ながら「すごいね、すごいね」と騒いだり、なかなかゆかいな一夜となった。





寝る時になって、アラウシのホテルに普段使いの洗面用具を忘れてしまったのに気がついた。

しまった、起きるのが遅くなってしまってあのとき急いで支度したから・・・

歯ブラシやシャンプーは買い替えようと思っていたのでいい。

だがホテルのアメニティで集めた石けんとシャンプー、それから虫除けの薬がなくなったのはつらい。

そして一番痛いのは、アラスカのアウトドアショップで買った石けんケースだ。

使い勝手は悪かったものの、携帯用の石けんケースなんてピンポイントなものなど、こっちの国ではなかなか見つからない。

後悔してもしょうがない。

それらはあきらめきれるとして、これからどうしよう。

そう考えながら立ち尽くしていると、ここぞというタイミングでさっきの家族の別の一人がこちらへ様子を見にきてくれた。

「洗面用具をわすれてしまったのだよ」

笑いながら言うと、

「すぐ近くに店があるから大丈夫だ」

と崖下のほうへ連れて行ってくれる。

さきほどテントのところに遊びにきたおじさんがテントの見張りまでかってでてくれた。

すぐそこにあった店は最初にここで話しかけてくれた男性の家だったようだ。

ここで歯ブラシと歯磨き粉をゲット。

悪いことが起きればいいことも来る。

彼らに水を使わせてもらい、静かな広場にてテントの中で睡眠をとった。


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消えた$80… 雲の村 Alausí より




アラウシに来て2日目。
昨日は夜についたために食べて寝ただけだったので、今日は本格的に町探索といこう。


ここにも駅があり、木でつくられた電車がサンプルとして一両置かれている。



駅のあたりの景観がきれいで、家はカラフルに塗られているし、カフェやお土産屋なども数軒見られる。


 
    ↑駅横のひろば


 
    ↑曇っていると寒いのでポンチョやセーター、マフラーなどが売っている



    ↑カフェでもある骨董品屋




    ↑あまり電車がこないため、線路は学生たちの歩くエリアになっていた



    ↑駅は小さい



そこを外れ中心道路に出るとけっこう立派な建物が建っている。






それ以外は庶民的な家が建ちならぶ。

そんな感じの街並だ。


昨夜うえから見た印象よりも規模はずっと小さいようだったが、町づくりはなかなかがんばっているようだ。


 

こちらでもチョコバナナは「チョコバナナ」と呼ぶ。



日本のものとは違い、冷凍庫にカッチカチになる直前の温度で保たれていて冷たい。
値段は$0.25。






とおくに大きな像が見えたので行ってみる。





道を守るように立つオオカミっぽい犬。

見た目とは裏腹に、近づくとなでてもらいたそうにしていてかわいかった。





像。

思ったより小さい。



そこからの眺めがこちら。



2日目は曇っていてほとんど真っ白だったので、これは別日に撮りました。




これから進むべき道。

こりゃ大変そうだ。



もうすこし探索してみる。




商店街。




焼きバナナ。





みんなパナマハットをかぶっている。





ちょっと欲しいけど、買っても潰れちゃうから買えない。





トラックのソフトクリーム売り。
$0.25と安いが、そのぶん量がすくなくて味もまあまあ。





プールやスパがあるみたいだ。
入ってみたいけど、高いんだろうな。





広場は中心から少し外れているため人が少ない。

スズメがたくさんいていいところだ。




広場の教会。
この辺の教会はどこも柵がしまっている。



別の教会へ。

  

ここの居心地のよさはすさまじかった。

温かな家みたいな落ち着く雰囲気は、おそらく木の素材のぬくもりによるのだろう。




ここは野良犬がものすごく多い。

しかし人を襲うということはなく、平和そのもの。
犬たちはじゃれ合いながら転がったり、安らかな表情で歩道のすみで眠ったりしている。





このへんでは珍しいネコ。





銀行でお金をおろしたのだが、気がついたら$80なくなっていた。

使ったわけではない。
ここで$80使うとなると、かなり大盤振る舞いしなくてはいけない。


どこにいったのだろう。

$80といったら大金である。
もうお金ないのに。



 〜ここから推理パート〜


もしかして、部屋に置いておいたときに誰かが盗ったとか・・・?

でも全額ではなく$80だけ?
一緒に入っていたカードやパスポートも盗まれずに?




もしくはATMから出てきていなかったとか・・・

ちゃんとすぐに数えてチェックしたつもりだったが、あのときは寝不足で頭がボーッとしていたし、それに別のことを考えていたからなぁ。

そう考えたらそのような気もする。




答えはわからないが、いろいろと曖昧である以上どうしようもない。



まあ貧乏暮らしってものわるくないか。

詐欺に合わないようつぎは気をつけよう。


そう心に決めたのであった。





さてそんな中、動画を制作・投稿するためにこの町にまだまだ連泊することになる。


心苦しい。



いや、別にいつどこに行こうがどこにいようがこちらの自由なので、なんにも気にする必要は全然ないのだ。

しかしどこからかくるこの背徳感。



それは節約しなくてはいけないのにこうやってひとところに居続けているせいだ。
次の目的地クエンカまで一気に移動しようと思っていたのに。

次々と移動していかなくては、日をかさねるごとに資金がどんどん出ていってしまうのだ。




でもあれですよ。

$0.50でLサイズぐらい出てくるフライドポテトとか$0.15のおいしいクロワッサンが売っている店とか、食費はかなり安く生活できているはずですから!

節約してますから!!


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ブレーキの利かない坂道 Alausi





この日もチェックアウトギリギリの11時にホテルをでる。



ここグアモテ村で売られていたサルチパパ(フライドポテトと揚げソーセージ)は$0.25と激安!


それもそのはず、ソーセージはほんの5センチにも満たない長さの切れ端が1個だけポンと乗せられているだけなのだ。

うえにキャベツと玉ねぎのマリネのようなものが乗っていてマヨネーズとケチャップをかけてくれるのでボリュームは申し分ない。


これがこの日の朝食となった。




    ↑グアモテの駅前



そんなグアモテを出ていつものように道路を走る。





    ↑線路と小さな鉄橋が自然のなかにポツンとある。もっとアップで撮ればよかった



    ↑ここまではまだ穏やかな道



    ↑自己主張の激しい花が咲いている。ポンポンでトゲトゲ





しばらく走ると、パルミラという村があると書かれた看板があった。

コロンビアでもカリの近くに同じ名前の町があり、気になってはいたのだが立ちよらなかったので、その代わりとしてこっちのほうを見に行ってみよう。






静かな村だ。
なにもないが、それがいい。


もし住むとしたらと考えると、こういう静かで優しい村へのあこがれの気持ちがあるが、なんでもそろっている賑やかな町も捨てがたい。

どっちがいいか、
と本当に住むわけでもないのに勝手な妄想にちょっと本気で悩んでみたり。



教会があるらしき方向へ行ってみると、滝の絵がついた看板が目に入った。

そちらへ向かおうとしたとき、村の住人が声をかけてきた。


彼が言うには、どうやらその滝への門は金曜日にしか開いておらず、これ以上先へすすんでもなにもないということだった。



外人がめずらしいのか、みんな笑いながらジロジロとこちらを見て挨拶をかわしてくれる。



腹が減ったので一軒の商店へ。





店番をしている子どもたち。

アイスをひとつ買って食べた。
$0.25(約30円、2015年現在)。


これがこの日の昼食となった。




すこし休んで再出発。

ここから元の道路にもどる坂道が急すぎて、ブレーキが削れてしまった。
前ブレーキがほとんど利かなくなってしまった。




そのすぐさき、むかって左手側にある山のうえからクワを持った男が降りてきた。


少し世間話をしながら一緒に歩く。

この先はくだりが多いから楽だよ、と教えてくれる男。


しかしブレーキが利かない今、それはあまり喜ばしいことではない。




男と別れて坂をのぼり終えると、見晴らしのいい場所へとでる。








エメラルドグリーンの民族衣装が枯れ草のなかで光っていた。




そこから、男が言ったようにものすごく急なくだり坂となる。



これではらちがあかない。
しょうがないので自分の手で調整をこころみる。

自分でやるとブレーキプレートが擦れて重くなってしまったりなど、おかしなことになることが多いのであまりいじりたくないのだが、このままでは時間がかかりすぎ、真っ暗ななかを歩いて進まなくてはいけなくなる。

四の五の言ってはいられない。



六角をつかってブレーキを狭め、なんとか調節に成功!


・・・したものの、ブレーキをグッと握るとなんと前ブレーキのワイヤーが切れてしまった。

そりゃもうブチッと。




…最近ワイヤー切れすぎじゃないですか?

こんなに脆いものだったか。
簡単に切れるイメージではなかったのだが、こちらのワイヤーは素材が弱いのだろうか。




後ろのブレーキだけではスピードを抑えることすらできず、ヒヤヒヤしながら道をおりた。


黄金にかがやくきれいな景色があったのだが、止まることができずにほとんど写真に収めることができなかった。



    ↑端っこだけ撮影できた。谷間はもっとずっとすごかったのだけどそれどころではなかった




ここからアップダウンが激しくなり、本格的な山道になってくる。

現在いるところはきれいに晴れているが、目下数kmさきの地点は雲におおわれていて先が見えない。





これが、





こうなる。

一部砂砂漠化しているのが見てとれる。





一山越えてそのままずっとくだり。

ふだんなら嬉しいはずなのに、ブレーキがない今、決死のグライド。
霧もだんだん濃くなってきた。





Tixan(ティクサン)という村が見えた。

しめた!
ここで自転車を修理してもらおう。

でなければ事故ってしまう。






何度も「そんなところはここにはない」と言われたが、町の人にしつこく聞きまわりなんとか修理屋を見つけることに成功。


たしかに見た目は普通の民家だ。


修理になれていないようで、おじいさんはワイヤーの取り付けに悪戦苦闘。

「ここら辺は安全だけど、グアジャキルはすごく危ないから気をつけなよ」
という話を聞きながら、なかなか作業は終わらない。


グアジャキルといえば、たしか去年新婚夫婦がタクシーで殺される事件があったところだったはずだ。

あまり行きたい町ではない。



新しい品もなかったらしく、少しさびついたワイヤーを最終的には息子にやらせて修理は完了した。


かなり時間をくってしまった。





彼らが言うには、30分ほどで次のAlausi(アラウシ)の町まで着くらしい。
そこにはホテルもあるしなんでもあるという。

その言葉を信じ、時間的にもう遅いので村のはずれにあったガソリンスタンドに泊まらせてもらおうか迷ったがここをスルー。




そうしてまたまた命がけのドライブが始まった。




標高がさがり完全に雲のなかにいる状態。
視界は30mほど前しか見えず、あたりはどんどん暗くなっていく。


乾きかけていた洗濯物は霧のせいで濡れてしまった。

でもまあいいや。
アラウシでまた洗うし。





























アラウシで洗うし。














目に水滴がつき、なおさら見えにくい。


そしてその坂の急斜面と水気により、ブレーキがまたしても利かない。

せっかく直したのに、これでは意味がないではないか。




前がほとんど見えないのでスピードは出せない。

しかし暗闇がせまっている。



1時間たってもまだ着かない。
だれだ、30分なんて言ったやつは。





車のライトをたよりに黙々と自転車をすべらせ、
そしてついに崖のしたに町の明かりが見えたのだった。

よかった、助かった。






町は山に囲まれた盆地にあるようで、これまた坂をくだらないといけない。

上から見ると、道路がものすごく広いのに気がついた。
これはなかなかよさそうなところだ、と一目で気に入った。





大きな通りまで坂を降り、最初に目についたホテルへ。

値段交渉のすえ、$10で泊まることができた。
もっといいところがあるかもしれないが、もう疲れたしここでいい。

熱いシャワーを浴び、ホテルと繋がっているレストランでおいしい夕食を食べる。



飲み物を買いにいった店の主人が

「おれは日本を知ってるぞ。テレビでやってた」

と、はつらつとした笑顔で語る姿をみて、ここはいい町なのだなと思った。




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グアモテでモテモテ? Guamote




カハバンバのホテルをチェックアウト。
時刻は12時を表示している。


昨日の自転車屋の話では、

「すぐそこの坂をひとのぼりするとあとは緩やかだから、Guamote(グアモテ)まで1時間くらいでつくよ」

ということだった。


しかし町の案内看板には
  Guamote 31km
と書かれている。


31kmを1時間はちょっと無理があるかな。




カハバンバを出てからというもの、まわりからの声援がよりいっそう強くなった。


通りがかりの人は7割がたbuenos tardes(こんにちは)と挨拶してくれるし、自宅の前で立ち話をしている住民たちはこちらに手を振ってQue bueno!(すごいね、とか多分そんな意味)と大声で叫んでくれる。

車は”プップーップープー”とリズミカルなクラクションとともに窓から手を振ってくれたり親指をグッと突きだしてみせたり。

なかなか外向的な人たちである。



もしかしたら黄色で目立つコロンビアのサッカーユニフォームレプリカを着ていたせいもあるのかもしれない。





坂をのぼりきると、そこは村。

ここが本当のコルタだろう。


目の前に現れた石造りの教会のところに観光客がいたので、それにつられて入ってみる。





外観はいかめしいが、中はなかなかあっさりとしている。
こういうのは嫌いじゃない。

むしろ好き。







そのそばの交差点で見つけたトラック。
以前書いたHINOのトラックだ。





注目してみると、たしかに走っているトラックの多くは日野産だった。
バスにも日野と書かれている。




そして噂の湖、コルタ湖。


があったのだけど、入場料が必要らしいので外から見るだけにしておいた。

それよりほら、まわりにいっぱい動物たちがいるよ。




    ↑乳を飲む羊



そしてアルパカも。




この手前のアルパカがものすごく活発で、野原を駆け回っていたかと思うと
堂々とこっちに近づいてくる。




かわいい。
競馬のマスクみたいな模様してんね、きみ。


ほかにもブタや犬などたくさんの動物がそこら中で見ることができた。





その少しさきにコンビニのような店があり、人がかたまっている。
バス待ちだろうか。


ちょこっと店をチラ見し、それからとなりから見える景色を写真に撮っていると、その団体さんのうちの一人がこちらにきてジュースを一杯くれた。

そしてしだいにほかに人たちもぞくぞくとこちらへやってくる。




自転車とザックを借りてポーズを決める。




重いね、とか言ってる。




それを見て笑う女の子たち。

スマホで記念撮影。




このへんは人も動物もみんな社交的だな、それともモテ期が来たのかな、
などと考えながら進む。


たしかに言われた通り、このあたりは道がなだらかだ。
とても走りやすいし、景色も自然が豊かで美しい。

線路とならんで走行するが、その敷石が白く光っていてきれいだった。












耕された山がブロック模様になっていておもしろい。





木はたくさん生えているのだが、サボテンも負けじと顔を出している。

サボテンは荒野や砂漠というイメージだったので違和感があったのだが、山の上は乾燥しやすいためにこのへんも生えているのかもしれない。


サボテンに花が咲くのは珍しいと聞いたことがあるのだけど、ここのサボテンはそんなことも気にせず赤い花をたくさん咲かせていた。




途中で見つけた店でランチ。





客として来ていたおじいさんに話しかけられるが、全然まったく本当に聞き取れない。

どうやらスペイン語とは違う言葉で話していたようで、

「これは"どこから来たの?"と同じ意味だよ」

と言葉を教えてくれるのだが、音としてすら聞き取れないので結局わからずに「はあ…はあ…」と空返事をするしかなかった。



その店でバナナを買ってみた。




エクアドルに来たのにいままでチョコバナナ一個しか買ったことがなかったので、ためしに買ってみたのだ。

一本15usセント。

日本のスーパーと比べて考えるとそんなに安くない。


食べてみたが、とても甘いというわけでもない普通のバナナだった。

海側の暖かい地域のバナナならおいしいのかもしれない。





写真を撮りながら気持ちのよい道を進んでいると、道路の脇に座っている人たちに呼び止められた。

「休憩しなよ」

と言われたのでそばによって何をしているのか聞いてみる。





キヌアという穀物のもみがらを飛ばしているらしい。





ロバがむしゃむしゃ食べちゃってますけど、いいのそれ?





サラサラで触り心地がいい。





そしてやっと到着、グアモテ。








看板の下にbienvenidos(ビエンベニードス)、welcomeと書かれ、その隣に

Alli Shamushka

というなぞの言葉が書かれていた。
言葉が3言語も並んでいるため、これがすべて同じ"ようこそ"という意味だというのはわかる。



さっきも聞き慣れない言葉を教えてくれようとしていた人がいたが、これはなんていう言葉なのだろう。


そういえばリオバンバ手前まで来てから、よくスペイン語とは違う感じの文字を目にした。

shumakとかそんな感じの、最後が子音で終わったりシャ行が多かったりする言葉。


この辺で目にする町の名前に含まれるbambaももしかしたらこの言葉由来かもしれない。

別れる時に「チャオ・バンバ」と言っていた人を一度見かけたから。



※いま調べてみたところ、インディヘナの言葉と書かれていました。
 たぶんケチュア語だと思います。







グアモテまで大体2〜3時間かかっただろうか。

くだりが多く走りやすかったので、たしかに速い人だったら1時間ていどで着けそうだ。



グアモテの入口に来ると、女の子がこちらをみて笑顔で「Que bien!」と叫ぶ。
こちらも適当に「Hey」と叫ぶ。


チャリダー人気か、それともサッカー人気か。
自分がモテているわけではないのはなんとなくわかる。



街中へ入り、自転車とともに探索。



    ↑小さい村だが、駅周辺は家がたくさん建ち並んでいる





山の奥にサイクリングロードがあるようだ。
そのさきには池へとつづいているらしい。

さすがに行くのはちょっときついかな。




ここの教会はけっこう大きくてよさそうだったが、扉は閉まっていて入れなかった。





見たかったな。





ホテルを発見。

$15と言われたが$10まで値下げ交渉に成功。





木でできたバンガロー風のホテル。

外から見ると普通の家のようだが、中は凝っていてかわいい雑貨品があちこちを飾っていた。




シュナウザーが飼われている。
人懐っこいがわりに大人しい。
よく躾けられているようだ。




オカリナがどうしても吹きたくなり、町はずれへ行って演奏練習する。


 

するとバイクに乗った男がわざわざエンジンを止めてこちらに話しかけてきた。

道沿いの草むらに腰掛け、楽譜を書いたノートを見せたり演奏を聴かせたりしてすこしの間過ごす。


本当にみんなオープンな性格をしているなぁ。




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