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ナスカの地上絵に囲まれて寝る 13、ペルー 2016年09月18日 さあ!ついに今日は“ナスカの地上絵”を見られるぞ。意気揚々と出発。今日中に次のナスカの町まで行きたいので、朝早く出るつもりだった。でもね、ホテルの寝心地がよすぎて。さすが、高い部屋。出発は昼になりました。まわりは砂から礫砂漠と変化し、石や岩が散らばるゴツゴツした平原のなかを走る。さすがこのあたりは観光バスも多いのか、ときどき小さな村や店が出てくる。休憩ポイントにできるからこれは便利。 ↑れきれきしてきた道。するどい影の入った岩山がカッコいい ↑これ、スターバックスのパクリだよね・・・ ↑通りすがりの村。小さなところだったけど、家並みがなかなかきれい ↑前まではサラサラの砂だったのに、景色が一変してる ↑遠くにオアシスが見えますね。こういうの気になるEl Ingenio(エルインヘニオ)という村に到着。 料理は高かったのでコーヒーを飲んで休憩する。そこでアメリカ人らしき集団に声をかけられたので、地上絵のことを聞いてみた。すると、こちらのスペイン語が片言なせいで一切耳を傾けようとせず、スペイン語も英語もまったくできないと決めつけてバカにしてくる。目の前でほかのペルー人に道を聞き、お前らの言語能力が低いせいでこちらの言葉が聞き取れないのだというところをまざまざと見せつけておいた。まったく、これだからアメリカ人は嫌いだ。ペルー人のおばちゃんの話だと、もうすぐさきに博物館と高見やぐらのようなものがあるという。全然そんな雰囲気じゃないのに、半信半疑で先へ。坂をのぼってあいかわらずの砂利の景色を走ると、あった。 どの地上絵がどのポイントにあるかという地図が張ってあったので見てみる。おかしい。ここはかなり終わりのほうに位置している。あれ? もしかして・・・・・この高台を管理しているおじさんに話を聞いた。「絵はもっと前からあるよ。パルパにもうひとつmirador(ミラドール、観測塔)があるんだよ」パルパ。それは今日出てきた町。マジでか。じゃあ、さっき通った ここでも、 ここでも、昨日通った ここからも、もしかしたら見ることができたかもしれないのか・・・いやわかんないけど。そういえば、パルパの看板にlinea(line=ライン のスペイン語)と書かれているのがチラチラ見えていた。でも”ナスカの”地上絵っていうくらいだから、ナスカの町の近くだとおもーじゃん。名前に騙された。タイトル詐欺だ。ショックを受けつつも、ここでも一部見れることを確認。しかしこの台にのぼるには、お金がかかるらしい。3ソル(105円)。ここでも金を取るのか。昔の人のものなのに・・・・・とりあえずその場からどうにか見えないか試してみる。 うーん。奥に薄っすらと。見えるような見えないような。 あ、こっちはよく見えるね。でも何だかよくわからない。 自転車を置いている駐車場方面。写真に写っていないけど、両端に簡易トイレが設置してあります。親切。まあ、地上からじゃよく見えないね。やっぱりね。で、悩んで悩んで、結果、料金を支払ってのぼることにした。この階段がね、風は強いし揺れるしでものすごく怖いの。そしてのぼった頂上はさらに怖い。なんか脆そうだしカメラ落っことしそう。そんなところから決死の覚悟で撮った映像がこちらです。 おおー!なんかそれっぽい。今調べたけど、これは木らしいです。 写真じゃ見えにくいけど、この中央あたりにある横に流れている線が道路でぶった切れているのね。これ、トカゲなんだって。尻尾が道路でぶった切れてんの。・・・あの、狙ってやりました? これ。 このにょろにょろみたいなやつがトカゲの足。肉眼ではわりとよく見える。 これは手を万歳しているみたいなやつ。 南側はなんにもないね。 自転車側にもなにか見えるけど、よくわからない。有名な鳥の絵や猿の絵はもっと奥にあるので、セスナに乗らないと見えないとのこと。それにしても、この辺は風がものすごく強くて砂煙も強烈そうなのに、よくここまではっきりと線が残っているものだ。普通砂がかぶったり削れたりして消えてしまうと思うのだが。スタッフが定期的に掃いたりしているのだろうか。過去よりも現代の神秘に思考がいってしまうのであった。さて、もうすぐ日が暮れる。この先20~30kmでナスカの町に着くけど、その間には全然なんにもない無人地帯らしい。この辺は保護されているのでキャンプも許されないと、お土産売りのおばちゃん。さっきの村に戻ってもいいけど、ちょっと試しにここでキャンプできないか聞いてみた。「ダメだ」と言われる。潔く一言、「No」。ダメ? なんで? ほらそこの駐車場だよ。トイレの横の。敷地内に入らないよ。この先なんにもないんでしょ? じゃあキャンプできるとこってここしかないじゃないぐいぐい押してみると、観測塔のチケット売りをしている小柄な管理人に「絶対に柵の外に出るなよ!」と釘を打たれ、そして特別に許可をもらうことに成功した。本当はあまり喜ばしくない行為みたいなので、皆さん気を付けてください。暗くなりかけている中、そこでお土産販売している人たちの片づけをなぜか手伝う。そのうちの一人がライト代わりにスマホを貸してくれ、天体観測アプリをつけてくれた。スマホをぐるりぐるり回して南十字星や金星、木星などを見上げながら、彼らのためにライティングやグラスを箱にしまう作業を続けていると、チケット売りの管理人が帰り際に「小屋のなかに泊まってもいい」とスペースを提供してくれた。夜には警察が常時警備しているから安全だよ、と愉快そうに教えてくれたおじさん。 ↑こんな風に寝床を作った 扉はないが、中はとても暖かい。テントもいらないくらい。ここ一帯は強風が吹いていて寒く、テントだとかなり大変な目にあっていたことだろう。暗くて地上絵は見えない。ただ、砂漠のなか街灯ひとつないここの空は、星や月や天の川で満たされ、ほんのり不思議な明るさが広がっていたのだった。 [1回]PR http://yumenosukoshiato.ichi-matsu.net/per%C3%BA/20160917ナスカの地上絵に囲まれて寝る