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ペルーメディアの腐敗を見た 13、ペルー 2016年07月25日 この話は書くかどうか迷っていたのですが、書くことにしました。ちょっと長いのですが言わせてください。思いのたけを。(長いしすこし暗い話なので、トップページから分割します↓) ペルーのリマで長い間すごしていたわけなんですが、一番なにをしたかというと、それはテレビ。テレビ視聴。それはもう、リマではテレビ中心にすごしていたと言っていいくらい。一番見ていたのは、2チームで色々な競技をするリアリティ番組のうちのひとつです。これを見るきっかけになったのは、ペルーでどこでもかかっていて非常に人気があるようだったのと、悲しい場面で宇多田ヒカルの『first love』のピアノがかかるから。それで気になって見ていたのですが、ある日思いつきました。“どうせ見るなら誰かを応援したほうがよいのではないか”、と。で、出演者たちはいろんな国から来ているんですけど、一人だけスペイン語が達者じゃない人がいるんですね。その人はイスラエル人で、こっちでかなり勉強しているので日常会話はできるし普通にうまいんです。が、まだ流暢ではないのでまわりのネイティブから取り残されてしまうことが多かったのです。単語数や知識もまだまだ追いついてないようでした。競技のなかには、クイズだったり仲間に言葉で説明して伝えるものがあって、番組内でも口が達者でないとなかなか目立てないので、かなりのハンデを背負っているといっていいでしょう。自分もですね、日本語でも外国語でもひとり取り残されることが多々あるので、そういうところが感情移入しやすそうだったので、その人を応援することにしました。で、応援しながら見ていたのですが、競技に明らかな八百長があるのがわかってきました。どう見ても片方のチームに有利なように作られているのです。そのイスラエル人は元々負けず嫌いな性格だったようで、負けたときに人一倍悔しがる部分もありました。番組が行うそのひいきのせいで連敗を期して非常にイラついているようでした。おそらく不正にも気が付いていたのでしょう。しかし、とっさに言葉が出ず、スペイン語ネイティブの出演者たちのように言葉をまくしたてられないため、何か言おうとしても司会者たちは聞く耳をもちません。しかも彼はそのチャンネルと仕事上の契約を交わしているので、番組が不正を行っているなどと言うこともできません。それが、あまりにも不憫で。毎回抗議しようとするので、視聴者から「こいつ言い訳しかできないのか」などというようなアンチコメントがtwitterなどで見られるようになりました。そのときはちょうどチーム内から一人ずつ除名していく期間で、人気投票の結果も大きく関わってきます。負け続けると見ている人や演者から”弱い”という判断を下されます。勝ち負けが人気に直結しやすい番組設定ですし、人気結果によって他の仕事がまわってくるかどうかも決まってきます。番組や雑誌は人気のある人・話題性のある人に出てほしいはずですからね。つまり、番組内の勝負が出演者の今後に強く響いてくるのです。それを番組が操作しているという事実が、とにかく悔しくて悔しくて。これはもう本気で応援するしかない、と。で、自分ね、一度ハマるとものすごく熱中するタイプなんですね。オタク気質というかストーカー気質というか。番組を許せないのでその不正をどうしたらいいのか。真剣に色々考えたり、海外で知り合った人へfacebookで質問したりしました。こっちの日本人宿に来て日本人のフレンドがかなり増えたのですが、まったく反応なし。そんなのどうでもいいんでしょうね。そこで憤り。なにがフレンドだ ってね。まあ冷静になってみれば、いきなり知らない番組の話されても興味ないでしょうね。読者の皆さんもそうでしょ?数時間後、コロンビアのイラストレーターの人からfacebookで返事を返してくれました。「あなたにできることは何もありません」ということを優しく諭してくれました。でもあきらめきれないじゃないですか。コロンビアでインターポールをやっている人は、「南米ではそういう買収問題がたくさんあって、本当に残念に思うよ。日本は少ないからうらやましい」と言ってくれました。いや、日本にもあるんですけどね。でもここまであからさまじゃないですよね。だってこっちのって本当に目で見てわかるくらいのレベルなんですよ。CGで消してるとかじゃないの。たとえばね、くぐらないといけない障害物の輪がカーブのアウトコースにあって、遠回りしないといけないとか。器具がずらされてるとか。画面を見て答える早押しで、無理をしないと見れない態勢の場所に立たされたりとか。回るクッションに乗って目を回してから走る競技で、毎回相手チームより回転が速く、しかも笛が鳴ってもスタッフが止めてくれないとか。見えないところだと、引きずるドラム缶の重さが違う疑惑やねじが回りにくいものになっている疑惑など多数。まあ生放送だからボロも出やすいのもありますけども。とにかく、そんな不正が堂々と行われていることにショックを受けていました。さっきも言いましたが自分はハマるととことん没頭してしまうタイプなので、その応援しているタレントのことも、過去のニュースなどを探ってかなり調べました。ペルーのテレビにきて3~4年経つそうで、当初は変なことを言う外国人という感じでウケていたようですが、最近はテレビで話す機会を設けさせていないためか、飽きられたのか、それとも彼を悪者に仕立て上げたいのか、彼のイメージを悪くする内容のページが多くありました。公式のページに「これって明らかに八百長だよね」ということを書いてみたのですが、スペイン語が上手に書けなかったうえに、注目度も皆無。もしスペイン語が堪能でこっちのネット事情に精通していたら!そしたら、番組の不正を叫ぶまとめサイトを作ってやるのに!!!番組から虐げられているチームもしだいにやる気がそがれ、意気が沈んでしまっています。ですがある日、彼と同じチームのうちの一人が、視聴者にわかるようにその不正を暴いてやろうとしました。そのおかげで、不正だ!と叫ぶ視聴者が増えて一安心。※・・・かと思いきや、暴こうとした人は最後の最後でイカサマの読み違いをし、結局その人が悪かったというような流れにもっていかされました。その騒動で少しだけ番組のひいきは落ち着いたようですが、まだまだ怪しい部分があったりと、なんだか納得いかない感じで番組は続いていきました。※以前からこのようなレアリティ番組では各社でよく不正騒動が巻き起こっていたようです。今回だけではないらしい。ちなみに、なんで番組が八百長をしているのかというと、考えられるのは4つ。番組が加担していたチームは元々人気があったんですね。なので視聴率アップを考えて多くの視聴者を喜ばせるため。もしくは、人気の出演者を除名させないようにするため。あとは番組のスポンサー、もしくは優遇されていたチーム内の人を雇っている別の企業にお願いされているというケース。勝てば人気が出て、人気が出ればその人が宣伝している商品またはテレビやラジオなどの人気も上がります。金銭のやりとりが発生していた可能性もありますね。最後は、負けさせていたチーム内で消したい人がいたパターン。人気を落として番組からも落とし、芸能界活動をやめさせようとしていたのかもしれません。俗に言う「干される」というやつですね。今回の件で結局なんにもできませんでした。しかし、今回自分にとって得られるものはありました。それはとにかくスペイン語の勉強になったということ。基本文法からその応用、どんな単語が日常でよく使われるのか、どんな言い回しが多用されるのか、ペルーでのネットスラングなど、少しだけですがレベルアップしたような気がします。それに、自分に関係ないからといって、それがどうでもいいというような考え方もちょっと違うのかな、と思うようになりました。問題意識を持つ、というか。こういう闇の部分というのは結局触れるだけ損なところがあり、嫌な気持ちになってしばらく引きずってどうにもならずに終わる、ということが多いんですよね。だから今までは精神衛生上も良くないしどうにもできないので、こういう面倒ごとや嫌なことには背を向けてきました。しかし、もしかしたら、「そこに困っている人がいて、どうしても助けてあげたい」という感情が芽生えてきたのかもしれません。それは自分にとって、かなり大きな成長だったと思います。追記:なんだかんだ言いつつも、結局最後まで見ました。その理不尽さに何度も「もう見るか!」と思いましたが、やっぱり最後まで応援したいじゃないですか。ここでやめたら、なんだか見放してしまうみたいじゃないですか。その後、その応援している人はそこそこいい成績を残していたにも関わらず評価されずに、以前除名された人が戻ってきてその人がラストランカーに選ばれてしまいました。それについて訴え、彼の意見と番組の判断でもう一方のチームへと転入しました。(本当に本人の意思だったのか、番組がいいように差し向けたのか、それとも台本やグリーンカード※のようなものがあったのかは謎)そのせいでアンチが大量に増え、ネット内や元味方のチームからは「裏切者」と呼ばれてしまいます。ルールは何度も何度も変更され、ラストは7人ずつ選出して出場させるはずが、最終的には選出ルールはなくなり9人ずつになるという事態に。ほとんどの人が最後の試合まで来てしまいました。これではチームを替えた意味がありません。その後も除名回が行われては、後日去っていった人が戻って来る、を繰り返しました。おそらく番組側が、そのほうが高い視聴率を取れるのがわかり、味をしめたのでしょう。除名するメンバーのなかから好きな人を救助するweb投票があるのですが、その締め切り後すぐに名前の入った封筒が画面の前に出され、「いやそれ絶対集計できてないだろなんだよその早さ!」とツッコミを入れたくなる状況や、webの投票ページが設置されていないのに集計結果が出たりなど、明らかに制作側が内容を用意・操作しているのが見て取れました。ずさんです。結局、彼は最後まであまり見どころも作れず、そして出番もほとんど回されず、不完全燃焼でフィナーレを迎えました。※グリーンカード宇宙飛行士の試験に出てくるという噂のカード。狭い部屋を多人数で過ごすというストレス耐性テストで、グリーンカードにはチームに反感を買うような行動を指示する機密指令が書かれている、らしい。なんだかガッカリ。あっけない幕切れ。しかし、エンディングへきてもう一つ、自分に得られたものがありました。何度も書きましたが、自分はとーっても、凝り性なのです。一度決めたら頑なに変えないという頑固な一面があります。番組が終わった後、こんないいとこ無しな姿を見て、もっと応援したいと思いました。凝り性なうえに、弱いものを応援したくなる性分。困ったことに。小さなころは、いつも負けてしまうバイキンマンを応援しているほどに。彼のtwitterは荒れていましたが、自分はこっそりと、「最後まで応援してました。これからも応援していきます。いい仕事が入って素晴らしい活躍ができるといいですね」という内容を送ったのです。140文字で。文字数制限きつかったー。英語やスペイン語だとほとんどなにも書けませんね、あれ。で、そのコメントを見てくれたようで、すぐに自分のtwitterをフォローしてくれました!うおー!!!英語勉強しておいてよかったー!!!!テレビを見るだけでそんなオチになるとは、まさか思いもしていませんでしたね。別に知り合いになったとかそういうわけじゃないので、全然すごいことでもないんですけど。でも嬉しかったです。 おしまい [2回]PR http://yumenosukoshiato.ichi-matsu.net/per%C3%BA/perutv2ペルーメディアの腐敗を見た