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クリスマスをすごすのに最適な場所 Olmos






そとの作業音で目を覚まし、テントから這い出る。
ガソリンスタンドの朝。





朝は気温も落ち着いていて気持ちがいい。
この澄んだ空気を吸うために早起きしてもいいくらいなのだけど、やっぱり朝は苦手だ。

この日は眠すぎてその眠気に気づけないくらい眠かった。



オルモスまではあと5kmもなかったので、すぐに着いた。


    ↑オルモス。遠くにみえる茶色い山がきれい


町に着いたらまずは宿さがし。

3軒ほどまわるがどこも一杯か、もしくは高い。
かき氷屋さんに聞いてみると、このへんはあまりホテルがなく値段も高いらしい。

    ↑かき氷屋。実際に聞いたのはこの人ではない



値段が高い。


その言葉にショックを受けながら、ぶらぶらと他のホテルを探す。



別の場所でも満室で、

 あー……これはキャンプかな

そう思って町の出口に向かっていた、そのとき!



扉の前に立っていたものすごく腹の大きな男がこちらへにこやかに声をかけてきた。

「ホテルを探してんの? ここは40ソル(1400円)だよ。高いって? じゃあ30ソル(1050円)でいいよ」

と案内されたのがこちら。



すんごい広い!
そしてシャワーが温水!!!

こんな暑い所で温水なんて初めて聞いた。


窓からはプールのある中庭が見える。





これで30ソルなら安いのではないだろうか。
スタッフの人達もいい感じだし。

残念ながら部屋のなかまでwi-fiが通っていないが、部屋の外30歩先のソファーまで行けば接続することができた。


強盗避けにクリスマスまでこの町に滞在することにしていたので、これはいい休暇になりそうだ。

※クリスマス前はプレゼントを買うために犯罪が増える「お父さんがんばっちゃうぞウィーク」でもあるらしい


このホテルで注意すべき点は、ここで変われているチワワや隣の屋根から入ってくる野良猫たちの糞が廊下におちていたりするので足下をよく見ないといけないくらいか。



さて、荷物も降ろしたところでさっそく町のなかを探索探索。



    ↑クリスマスシーズンだけあり広場は子どもたち用の遊具であふれていた




車のアイスクリーム屋を発見。暑いのでつい買ってしまった




って ちっさ!

ウエハースとかいろいろのってるのは嬉しいけどさ、肝心のアイスが小さすぎやしませんか。

これで2.50ソル(87.5円)か。

うーん、なんだか考えさせられるなぁ。人生とか。




町に着いた次の日、起きたのは夕方の5時だった。
知らない間にそれだけ疲れがたまっていたということだ。

そしてテント泊はどうしても寝不足になってしまうのがロングスリーパーの自分にとって辛いところ。
早く起きないと住民や仕事の邪魔になるし、自転車や荷物を盗まれたら大変だからどうしても睡眠時間が減ってしまう。




自転車がパンクしていたので修理する。
2ヶ所あいていて、ひとつは小さな穴だったので気がつかず、2度もひっくりかえさないといけなかった。


    ↑ディスクブレーキが削れてきれいな波紋になっている。これで左親指をかるく削ってしまった。痛い




別の日。

ホテルの近くにおいしくて安めのレストランがあることを知る。
それまでは広場近くの夜天食堂で食べていた。
それはそれでおいしかったし安かったのでいいのだけど、量が少なかった。



    ↑こんなについていて6ソル(210円)。エクアドルに比べると高いけど、飲み物はコップ3杯分もある


ここがそのレストラン↓



ピウラ〜チクラヨまで繋がっている主道路沿いにある。




↑この写真には写っていないが、このすぐみぎ側にそのレストランがある。
奥の hospedaje と書かれた黒い看板があるところが泊まっているホテル。



食べ物と言えば、ペルーはケーキのレベルが高いと思う。

まだピウラとここでしか食べていないが、そのどちらもすごくおいしかった。
日本のものとそこまで変わらないのではないかと思えるほど。


    ↑ここで食べたケーキ。クリスマスイブとその前夜に食べた


特にピウラのスーパーで売っていたイチゴジャムのショートケーキは格別で、甘過ぎないちょうどいい砂糖加減の生クリームは飽きがきにくく、フワフワでボリューミィなスポンジケーキの口当たりは良好。
食べごたえがあるのに値段は約3.50ペソ(122円)とお手頃だった。


たまたま当たりを引き続けているだけかもしれないので、また今度他の町でも食べてみるつもりだ。



無駄遣いなんじゃないかって?

大丈夫。
これらのケーキはその日の夕食として食べているのでむしろ安上がりだ。
レストランで食べると5〜7ソルはするからね。




お菓子関連で言うと、
ここのスーパーで売っていたプリングルスのバーベキュー味は他の町で見るよりかなり安かったので、つい何度も買って食べてしまった。

これがすんごいおいしいの!


これは完全に無駄遣いです。


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砂漠からオアシスへ向けて、Olmosへ





昨日入ったレストランで朝食をとり、そこでおっさんたちがやっていたトランプを見学。

金が行ったり来たりするテーブルを眺めながら、腹が落ち着くまでのんびりすごした。


ペルーのコーヒーの出方はちょっと変わっている。

まずマグカップでお湯だけ出てくる。
これは地域や国によってたまに見る光景。

そこからインスタントコーヒーが出てくるのが定番なのだが、ペルーはひと味ちがう。



なんか黒い液体がでてくるのだ!

これをさきほどの湯にまぜて砂糖を入れてできあがり。
値段は、屋台や安いところだと1ソル(35円くらい)、レストランだと2ソルくらいのようだ。



9時ごろに重い腰をあげ、砂漠へとくりだした。






ものすごい坂が目の前に現れた。

距離は短く1kmほどしかない。
頂上が下からでも見える。


しかし久しぶりの急坂を登る気が起きず、ふもとにあった店で飲み物休憩。
嫌なことはあと回し!

だがしかし、結局このあと登らないといけないのでこの行動はまったくの無意味だ。


    ↑店には子どもの鳥たちが大量に固まっていた。犬やネコがウトウトしていた。動物がたくさん




    ↑工事の人たちに挨拶しながら登りました。思ってたほどしんどくなかった



    ↑登ったさきでは地平線が丸見え。遠くまで砂と枯れ草がつづいていく


登ったらおりる。
それが輪廻。
世界の理。


登った距離よりもなぜか長いくだり道の前で立ちつくした。

だからブレーキが利かないんだってば!


車がいないときを見計らって道路の中央を陣取り、なけなしのブレーキでスピードをおさえつつ駆け下りた。
駆け下りたというより、駆け落ちた。




嬉しいことに無人ゾーンは昨日までだったらしく、ここから村がぞくぞくと現れるので食料や水に困ることはなかった。




小さい村が出てくるたびに休憩してしまう自分。
ちょっとしたタイムロスを積み重ねていく。



    ↑村の家屋は柵が木の枝でできていたりちょっとネイティブ感あふれている



    ↑緑がちょっとずつ増えてくる



    ↑隙を見て家のなかに入る泥棒鳥。家のなかの虫を捕っているらしい



足が疲れてきたが、できれば今日中にここの県の県庁だというOlmos(オルモス)まで着きたい。

今日こそシャワーを浴びてベッドで寝たい!


疲れを振り切り、コンスタントに走りつづける。



    ↑目の前で突然出現したつむじ風


    ↑砂を巻くうずうずが横切っていく



    ↑畑が見えた。オルモスが近いのかもしれない



ひたすらまっすぐな道を走っていると、すぐ横の草地から緑鮮やかな数十の小鳥がバタバタっと木の枝に飛び立った。

視界に一瞬緑の波がうつる。



その一瞬は、ムービーに残しておきたかったほど美しい光景だった。



辺りは水にあふれてくる。
川や池、水田のような畑も見られる。

オルモスは一種のオアシスのようなところなのかもしれない。



ある村ではあと2時間でオルモスにつくと言われ、
2時間後に立ちよった店ではあと20分でオルモスにつくと言われ、
20分後に辿りついたガソリンスタンドではあと5kmでオルモスにつくと言われる。


もうフラフラだ。
疲れた。
もうすこしだけどもう日が暮れるし、今日はここまででいいや。

ガソリンスタンドの店員に許可をもらい、テントを張らせてもらった。



そこには水道があったので体に水をかけ、濡らしたタオルで体中を拭く。
3日間着つづけた服類をこっそり洗った。

すっきりさっぱり。

このへんは危険はないとガソリンスタンドのおじさんは言ってるし、安心して眠りについた。



深夜に目が覚める。
体中がかゆく、いたるところが小さく腫れている。

テントの扉を開けっ放しにしていたので、どうやらノミかダニかなにかが入り込んだようだ。

そこで蚊取り線香攻めを決行。
テントを密閉しあちこちを線香の煙であぶりまわす。

眠い目にこの充満する煙はつらく、涙を目にためながら目に見えぬ虫と対峙しあぶり殺していったのだった。


・・・眠い。


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2年ぶりの無人ロード、Virrey





朝7時すぎに起き、8時ごろに家主にお礼を言ってそこから抜け出した。


昨日の情報ではここから9km先に町があるということなので、今日はそこで泊まろうかと考えていた。

さきに進むと料金所があり、そこには15km先にも町があると書かれている。

    ↑Huancabamba(ウアンカバンバ)まで15kmと書かれている。頭に書かれているDV.という文字が気になるが、まあそんなに意味は変わらないだろう


9kmなのですぐに町に着いた。

小さなところだが露店での食堂や魚売り、レストランとカフェが並び賑わっている。

レストランで簡単な朝食を食べ、ホテルを探す。


    ↑簡単な朝食。コーヒーとハムのみはさんだサンドイッチ2個で2ソル(約70円)



人に尋ねると、ホテルはすぐに見つかった。
おそらくここにひとつしかないのだろう。

値段はテレビ付きで25ソル(875円)、なしで20ソル(700円)だがどちらもトイレバスつき。

個室でバスルームがあってこの値段は安いほうだが、しかし部屋はあまりよくないように見える。

壁には隙間があり外へ通じる穴が空いているし、扇風機はない。
床にはカラカラに乾燥して転がったゴキブリが一匹。


もしかしたらさっき看板で見た町へ行ったほうがいいホテルがあるのではないか。

あと15kmならもうすぐ着くだろう。


そう思いホテルを出た。
が、人生そううまくはいかないものだ。



    ↑朝食が足りなかったのでその後に出てきたレストランで食べた醤油味のレバー。久しぶりに日本風の醤油を堪能。おいしかった


途中バスの影でマンゴーを食べている団体と遭遇。

マンゴーを食べたくなったのでどこでそれを買ったのか聞いてみたところ、その場でひとつくれた。

そしておみやげに小ぶりのマンゴーを6個ほど。


太っ腹!


ありがたく受けとる。
入れるところがなく自転車のかばんを開けっ放しにして詰んでおく。
砂や虫が入ってきそうだが、こうするしか方法がない。


しばらく走って15km先の地点。
そこは今日スタートした場所よりももっと小さい村だった。


想像と…違う……?

ここにつく少し前に会った、目の前で突然止まり一緒に写真を撮ってくれるよう頼まれたバイク乗り2人(一瞬強盗かと思ってあせった)に話を聞くと、
ここを左に曲がって80km進むとウアンカバンバに着くと言う。

つまりあの看板は
「ウアンカバンバの曲がり角まで15km」
ということだったのだ。

町の名前の手前になにか2文字ついている DV. はおそらく英語のdivided(分かれた)のスペイン語読みだろう。

英語とスペイン語は似ている部分も多々あるので、似ている英語にあてはめるとスペイン語の意味がおのずと見えてくる場合がある。



そうか・・・

期待していたぶんガッカリ。

「この先はしばらく家がなくなるから水を十分持ってここで休んでから行ったほうがいいよ」

とバイクの人。


警察署でトイレを借り、警官にこの先のことを聞いてみる。

ビレイという町があるが、かなり遠いらしい。

大きな町は車で2時間くらい、次の村までは車で1時間ほどかかるという。

1時間ということは60km~80kmくらいだろうか。

今日中に着くのは無理そうだ。


今日もタイヤがパンクしていて、警察署の影で修理に明け暮れる。
今回は後輪がパンク。

今度はトゲではなく針金が何本もタイヤに刺さっていた。

それをピンセットで抜くのに時間がかかり、修理が終わるまでにかなりの時間を要した。

そんなことをチマチマやっていると、パトカーに乗ってきた警官の一人がクッキーを6袋ほどどっさりくれた。


太っ腹!!

ちなみに昨日の夕食はこのお菓子が一袋だったので、これだけで昨日の6食分ある計算。


 
    ↑同じ人にセバーダもいただく(写真右)。左上はバスの人からもらったマンゴー

水を少し買い足し、無人の道へと出発。


言われていた通り、
本当になにもない。


時々1~2軒家を見かけるが、滅多にない。

こんなになにもないのはカナダ中部以来だ。


カナダではクマが出そうだったが、ここではライオンが出そうな景色が流れていく。

それより強盗が出るんじゃないかと怯えながらペダルを必死にこいだ。


    ↑奥に行くほど起伏が多くなり、地平線しか見えなかった地上にやっとごつごつした山が現れた。あそこが砂漠のはじっことなりえるのだろうか


    ↑ものっそい緑の木を発見。"ドリアードの木"と勝手に命名

もうすぐ日が暮れる。

まわりに散らばるゴミの状況からもうすぐ町がありそうだと予想するが、一向に見えない。

次に家を見かけたら思いきってキャンプさせてもらうよう頼んでみよう。

長い時間走り、大きな敷地内に住所の看板と家がやっと見えたので、門の前に立った。

奥に人影が見える。

が、小さい。

呼ぼうとした矢先、相手はこちらに気づかずに去ってしまった。

少しの間そこで立ちすくんでいると、後ろからきたバイクが「もっと向こう」というジェスチャーをする。

どういうことだろうと思いながらもう少し先へ進み、坂を登りきったところで





町が見えた。


よかった。

助かった。




ここが警察が話していたVirrey(ビレイ)だというとは明白だ。
看板に書いてあったから。

とりあえず寝床はあとでいい。
レストランで食事を頼む。

以前にも食べたがプレというクリームのような料理がとてもおいしかった。


    ↑こちらは前にも載せたラスロマスで食べたプレ。ニンニクの香りがしてしっとりおいしい

※追記:本当はこれ、aji de gallina アヒデガジーナという名前だそうです。地域によって違うのかな?


中央の公園に行き、そこでなにかの準備をしているおじさんにキャンプ場所を聞いてみると、
「localと呼ばれる広場だったらいいんじゃないか」と言う。



…localってなに?

おじさんについていってみると、教会の隣に壁と扉があり、その向こうはものすごく広いスペースがあった。

ステージがあるのでおそらくイベント用の場所が local ローカルという意味なのだろう。
当たってるかな?


こんなところで一人キャンプできるなんてなんて贅沢な。


屋根のあるところにテントを張らせてもらい、疲れていたようですぐに寝てしまった。



ここがどのくらい広いかというと、



このくらい。
これを独り占め!


    ↑案内してくれたおじさんがいた中央の公園



夜に目が覚める。

壁の外から音楽が聞こえてくる。

鉄のドアを開けてそちらへ目を向けると、さきほどの公園で祭りをしているようだった。

村の人や子どもたちが衣装を着て踊っていた。


それをしばらく眺め、そしてまた眠りについた。


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クリスチャンたちの町





ピウラに滞在して一週間以上がたち、ようやく出発する決心がついた。



おそらくこれから村が少なくなるはずなので、水を確保しなくてはならない。


久しぶりにこの4リットルウォーターホルダーを使った。
実にカナダぶりだ。

メキシコから南は町が密集しているので、水などという重いものをわざわざ大量に持たなくても生活できてしまう。

日本を出るときはそんなこととはつゆ知らず、この巨大な入れ物を4つも用意してきてしまった。

まあそのときは歩きで進むつもりだったので、アラスカやカナダ北部を通る場合はそれくらいは必要だったかもしれないが。



ホテルを出ていくというときに、オーナーさんからなぜかカレンダーをもらった。

しかも大小合わせて4つも。



気持ちは嬉しいけど、なぜカレンダーなのか。

よく見てみると、それにはこのホテルの名前「リチャードホテル」が堂々と書かれていたので、おそらく自分で作ったのだろう。

つまりオリジナル商品をプレゼントしてくれたのだ。
そんなノベルティグッズを丸めて自転車のかばんに入れ、ありがたく頂戴した。



出発はいつも通り遅刻し、午後12時半。

ホテルを出て町はずれで昼食を食べ、以前来た道を戻りだしたときには1時になっていた。



    ↑この道を行くと近いのだが、強盗が頻出して危険らしいので遠回りしていく


ゆるやかな上り坂をゆき、2時間後には前に会ったジュース売りと再開。

輪切りパインとジュースを購入し、それを食べながらまたここで休憩する。




    ↑タンボグランデは前に行った町


    ↑息子と一緒に頑張って働いていた


ここでまた寝泊まりしようかとも思ったが、ジュース売りは

「この先には家もいっぱい並んでいるし心配することない」


と言っていたのでそれを信じ、まだ先へ進むことにした。

たしかに一定の間隔幅で家が並んでいて、どこでも安全にキャンプさせてもらえそうだ。



    ↑奥に町が見える。砂が舞い見え方がうっすらすぎて蜃気楼を疑った



さらに20kmほど進んで村に到着。

小さな商店で飲み物を買う。

店員さんの話では、ここからはピウラかどこかからの距離が住所になっているらしく、現在41km地点だそうだ。

そしてあと9km行けば町があり、ホテルもレストランもあるらしい。



    ↑商店のとなりにはこんな看板が立っていた。Forestales(フォレスタレス)がこの村の名前だろうか



それじゃあもう一踏んばり行こうかと思った矢先、前輪がパンクしていることに気づいた。

前輪がつぶれるとは珍しい。

しぶしぶ店の前でパンク修理開始。

面倒くさい。

タイヤを見てみると無数のトゲが刺さっている。

黄色い色をしているので、犯人はおそらくトゲトゲの植物だろう。



    ↑こんなの。これはまだ小さいほうで、もっと大きいのも刺さっていた


それがとてもきれいなトゲ型をしており、見事な三角錐なのだ。

ロックマンに出てくる当たると一撃でやられる障害物のような形をしているそのトゲが、タイヤにたくさん刺さっている。

これは今後気をつけねばなるまい。

そう考えながら、結局チューブに穴をあけた真犯人はいつもの針金だったのだが。

とにかく! この道はこういうゴミがたくさん路面に散らばっているということがわかったので、この先注意しよう。



どうやって注意するのか。

それはわかりません。





修理が終わったときには夕方6時をすぎていた。

さすがにこれから出発するには遅すぎる。

今日はこの小さな村に泊まることにした。

さきほどサッカー場を見つけたのでそこでテントを張ろうかと思っていたのだが、目の前に教会があったので急遽予定変更。
そこで泊まらせてくれるか聞くことにする。

教会の周辺をうろついていると隣人夫婦がやってきて、

「ここの神父は後1時間くらいでピウラから帰ってくるからここで待つといいよ」

と優しく教えてくれ、にこやかに話をしながらここで座ってなさいと指示してくれた。



待つこと30分。

今度は教会に用事があるらしい男が話しかけてくれ、神父を待つのに付き合ってくれる。

彼と話をしていると、次はさっきと逆側の隣人がこちらへ来て、その人の家にテントを張らせてもらえることになった。

みんなやさしい。

彼らの話によると、ここは敬虔なキリスト教徒たちがすんでいるらしい。

だから窃盗もなく安全だという。

村人はみな穏やかな雰囲気を醸し出していた。

隣人の敷地へ入れてもらい、まずは急いでトイレを貸してもらう。

腹の調子が悪かったのだ。

そのトイレというのが、放牧をしているものすごく広い庭の真ん中にある。
その砂地にかなり深目の穴があいており、そこで用を足すものだった。

使用方法は和式便所のようなものだが、まわりには壁がない。

開け放たれた空間。

ありがたいことにこのときはあたりが真っ暗だったので、砂漠の真ん中で遠慮なくズボンを降ろす。

まだ熱気の残る渇いた風が火照った下半身をなで、とても開放的で気持ちがいい。


わあ、こんなのはじめて。

くせになりそう。

終わったら穴の中に砂を蹴飛ばして入れて終了。

外で用を足すというと汚いイメージがあるが、これなら衛生的かもしれない。



屋根のある場所にテントを張らせてもらったあと、さっきの教会でミサをやっているから来ないかと誘いを受ける。

自分はクリスチャンではないが、せっかくなので途中参加することになった。

教会では神父が説教をしているところだった。

熱心な教徒たちはそれぞれ各自のタイミングで
「Amen! Gloria Dios!!」
と大声で叫び、拍手をして盛り上がっている。

ミサが終わると全員で握手をしあい、それから神父と軽く話をすることになった。

彼はこちらの頭上に手を掲げ、神に祈ってこの旅を祝福してくれた。

それを見るまわりの人たちも両手を掲げて目をつむって祈る。

彼らの優しさを感じながら、

ああ、もう少しいい子にしてなきゃな、と思った。

そんな、日本では滅多にないちょっと不思議な体験をしたのでした。





    ↑泊めてもらったところで飼われていたうさぎ。4匹くらいいた


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ペルー初の大きな町 Piura を歩き回る話






さっそくだがピウラに来た人のために、ここで泊まっていたホテルはこちら。


リチャードホテル。

まっすぐピウラに入ってきた場合に通る"サンチェスセロ通り"から2本中に入ったところにあるのでちょっとわかりにくいが、一応看板がその通りからでも見えるはずだ。








部屋ごとに料金が細かく別れていて、一番安い25ソル(約875円)はバストイレ別。

部屋の広さは狭くもなく広くもなく、棚とテーブルがついているのでわりと便利だった。
自転車は1階に置かせてもらえたので部屋も広くつかうことができた。
窓には金網がついているので開けられるが扇風機はなし。
窓を開け放しでもなぜか蚊は入ってこなかった。


wi-fiが強力なのか、3階のこの部屋の中からでもネット回線はものすごく軽い。
この環境を逃すのはもったいないと、youtubeの動画を急いで作り上げてアップした。


ここのオーナーもムッとした顔のわりに結構いい人で、道端で会ったときには彼が手に持っていたビールをごちそうしてくれたりもした。




荷物を置いて少し町を探索。



※ここから写真が多くなりますが、ご了承ください。




町の中心をはしる主要道路はかなりの賑わいを見せていた。


屋台で昼食をとる。




タレを混ぜ込んだベチャッとしたチャーハンのようなものに刻んだタコと白身魚入りマリネのようなものをのせる。

このマリネが「セビーチェ」と呼ばれるこの辺の名物料理のひとつだということを後日知った。


コップで出てきたコスタリカのセビーチェとは違い、作りが粗い。
魚の身に骨がついていることもままある。
そんなでも、暑いこの土地で食べる酸っぱい料理はとてもおいしく感じられた。


隣の屋台でジュースを飲む。




手前の紫のものがchicha morada(チチャモラーダ)という甘いトウモロコシジュースで、右奥のコーラのような色のものがsebada(セバーダ)というらしい。

セバーダはなんともいえない独特な味がする。
言葉でうまく表現できないが、常温で放置しておいた何かの漬け置きジュースのような、ちょっと悪くなってるような味だ。

おそらく嫌いになる人も多いのではないだろうか。


こちらに詳しい情報が載っていたのでここに貼付けておく。

チチャモラーダ:http://nandiperu.com/blog/comida/チチャモラーダ%E3%80%80ペルーの国民的ジュース/

セバーダ   :http://www.mucha-suerte.com/comida/cebada.html


へえ、セバーダは大麦が使われていたのか。
ちなみに現在2015年のこれらの値段は1ソル。




もう少し奥へ行くと、大きなメルカド(マーケット)が広がっている。





ものすごい人の量だ。
大通りにも商品や屋台が並んでいて、かなり広い範囲に店が構えられている。

普段のメルカドというのは、天井に布やシートが張りめぐらされているかトタン屋根の下でひらかれていて薄暗く、ちょっと小汚いイメージだった。
ここでは太陽のもと、明るいメルカドが広がっていた。



フルーツのいいにおいを嗅ぎながらまだ奥へ進んでみると、モールを発見。





なんとスターバックスがあった。





スタバなんてコロンビアのボゴタ以来だ。
かなり景気のいい町なのかもしれない。

ここはかなり高級な店が並んでいて、自分には縁のなさそうなところだ。





来た道を戻ると橋がある。
川が流れていたであろうそこは、今はカラッカラに渇いてしまっていた。



橋の上でオカリナを吹いて何度かバスキングしてみるも、1日に一食分程度しか稼げなかった。



街中にポツンとあるポストっぽいなにか。



今調べてみたところ、buzonというのがメールボックスのことらしい。
本当にポストだったのか。

ペルーにもポストがあるなんて思わなかった。
もしこのときにわかってたら、ためしに日本に絵はがきを送ってみたのだが、時すでに遅し。

現在これを書いている町はピウラから100km以上離れてしまっている。





実はここで、エクアドルのクエンカで会ったチャリダーの佐々木さんと再会した。

ここは儲かるらしく、長期滞在しているのだとか。




佐々木さんが歌い始めると、



どんどんチップが入り、



こんなに集まることも。



一緒にバーへ行ったり買い物をしたりちょっと散策したり、数日に渡りお世話になってしまった。





これは佐々木さんがバーで頼んだセビーチェ。
こんもり盛られている。

このセビーチェを分けてもらったのだが、この中の紫のとうがらしがものすごく辛く、辛いのが苦手な自分はあまり食べられなかったのが残念だった。




この町は広場や公園が大きな通りから少しはずれたところにある。


    ↑グラフィティと書かれているので、落書き歓迎ってことだろうか。心が広い



    ↑公園内にはコンクリート製のチェス盤がある



    ↑オレンジの鳥



    ↑これは別の公園だが、リスが走り回っていた。ここは蚊が多すぎてすぐに退散する




この町はネコも非常によく見られる。



いたるところにいるネコたち。



前回も話したおいしいジュースのアクアリウス。



フルーツの味が濃くてサラッとさわやか。
フレーバーが4種類くらいあるのだが、この青リンゴ味が一番好きだ。




自転車パーツを求めて佐々木さんが別のモールへ連れて行ってくれた。

今の自転車はブレーキが利きづらく、後輪の留め具が潰れてキツく締められずに車体を持ち上げると外れてしまうことがある。
それらを交換するのが今回のミッションだ。



まず待ち構えていたのは、またまたスターバックス。





チャリティーかなにかだろうか、テーブルを並べて手作りの品々を売っている。





ゲームと音楽の店。



まだ販売されていないストリートファイターⅤの予約までやっていた。
品揃えはとてもよさそうだ。



歩き回ったが自転車屋は見つからず、普通の買い物になってしまった。


よさげな雑貨屋を発見したので入ってみる。


    ↑キッチン用品がめちゃカラフル!



    ↑幾何学模様のろうそくランタン



    ↑知育おもちゃだろうか。ちょっと欲しい



    ↑これも子供用だろうか。アコーディオンとか!



    ↑銅色と透明の組み合わせは高級感があっていいねいいね



    ↑駄菓子とか入れておきたい



    ↑理科の実験で使いそうな入れものたち



    ↑牛乳瓶風の瓶。jugoと書かれているのでジュースを保存するらしい




    ↑色使いと模様がなかなか凝ってる↓





    ↑ものすごい数のランチョンマット



    ↑バーで使われるシェイカーなどの道具も豊富で、これは凍らせて使う無限氷らしい。中に液体が入っている



モールのホールには2階分の高さのクリスマスツリーと直立したキャンディーケーン、その横にスヌーピーの家。



スヌーピーはアニメーションの映画をやるみたいなので、そのPRだろう。



今度はモールとくっついている大きなホームセンターへ。


    ↑背の高さほどもある、燻製を作るスモーカー。一瞬五右衛門風呂かと思った




    ↑標識ステッカーもこんなに



    ↑タイルにはどれもすてきな模様や絵がつけられている






    ↑これかわいい



帰りにブレーキワイヤーが切れてしまった。
これで5回目くらいだろうか。
ひどい・・・


自転車屋はメルカドにあったところでブレーキワイヤーは交換してもらったが、肝心のブレーキパッド(ホイールに擦り付けて止める部分)はないらしい。
いま使っているのがディスクブレーキなので、それ関係のグッズは大きい店に行かないとないらしいのだ。

これからもブレーキが利きづらい状況で走ることになると思うと気が重くなるが、この辺はそこまで急な下り坂がないので、まあ大丈夫だろう。



 
こんな感じで意味もなく1週間以上もすごしてしまった。

さて、急がなくては。 





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砂漠でワイシャツ … Piura到着





タンボグランデの高いホテルを抜け出す。
ホテル自体はいまいちだったが、スタッフはなかなかいい人たちだった。


街中のレストランで食事をし、砂漠へと駆け出した。





砂漠ということで暑さの苦手な自分は少し警戒していた。

それでも昨日は余裕で走れていたため、今日も平気でスイスイ行けちゃうだろうと高をくくっていたのだが、
ここからアップダウンが少し激しくなり、そしてついてないことに空は晴れていてまさに灼熱。

太陽が微笑むというレベルではない。
ギンギンに睨まれている。



    ↑バスや車が3台ほどエンストを起こして止まっていた。暑い


ひいひい言いながら立ちよった村は地面が砂だらけ。
サラサラの砂にタイヤを取られて進むのにかなりの力と時間を要する。

自転車と砂は相性が最悪なのだ。



    ↑村の様子


飲み物を買いあさり、がぶ飲み。


木陰で休んでいると、道路のサイドで10人くらいの少女たちが立っていた。

バスを待っているのであろう女の子たちは人形の箱やままごとセットなど、各々おもちゃを大事そうに腕に抱えていた。
何かイベントごとがあったのだろうか。

そういえばもうすぐクリスマスか。




休憩をはさみながら走り、4時間後にT字路にぶつかる。
ここを右に曲がればピウラに着けるはずだ。


とりあえずそのまえに、ドリンク屋があったのでそこで水分補給を。




店員の男性や客たちと軽くおしゃべりをしながら陰で休憩する。




このVOLT(ボルト)というエナジードリンクがおいしい。
中米でよく飲んだラプトルは梅味に似ていると言ったが、こちらはどちらかというとレモン味。

酸味はあるが、日本のC1000よりは酸っぱくない。
         


写真左のAquarius(アクアリウス)というジュースは後にハマることになるのだが、ここで飲んだのは凍っていてシャーベットになっていた。

これはこれで非常においしく、火照った体を冷やしてくれるのが嬉しい。
氷がなかなか溶けずゴクゴク飲めないのが渇いた体にはたまに傷だったが。



現在午後3時。

今日の走行距離25kmちょっと。
かかった時間4時間。

ここから23kmでピウラに着くらしい。

このペースだと町に入るのは7時になってしまう計算だ。


ジュース売りいわく、
「ピウラまで村はないけどこの辺は危険じゃないしすぐに辿りつくから大丈夫だ」
とのこと。

他の人に聞くと、
「危険だねぇ、というかここら辺全部危険だね」
と言う。



もしも時間がかかったとして、途中で村がないならキャンプは危険かもしれないからできない。

うーん、
迷うところだがここは安全を期して今日はこの場所に泊まることにしよう。

裏手に廃墟があったので、そこにテントを張らせてもらうことにした。



    ↑ゴミも多い



疲れたのでちょっと昼寝をしたりジュース売りと話をしたりしながら時間を潰す。

バスが多く、ジュースは売れに売れていた。
忙しそうだった。


色々話してみたかったが、彼は知らない単語をよく使ううえに話し方もかなり速いので全然聞き取れない。

残念だ。
話が通じないと、相手に悪いことをしてしまったような申し訳ない気分になる。



    ↑砂漠でワイシャツ…暑そう



テントに戻り、ためしにラジオをかけてみたら、なんと余裕でいくつかの番組が入った。
こんなところでも電波が届くなんて!

もしどこでもかかるのなら、これは大きな娯楽を手に入れたのかもしれない。
ラジオを買ったのはムダではなかった。




日が沈む。

砂漠では夜になると氷点下になるところもあると聞いていたのでちょっと心配していたのだが、思っていたほどでもなかった。

たしかに肌寒いが、その程度。
寝袋なしで上にパーカーだけかけて寝た。

もしかしたら砂漠というのは太陽が厳しいだけで、曇っていたら意外と涼しいのではないか。
そんな気がする。




翌朝、8時にジュース売りに起こされ、テントを片付けてピウラを目指す。

この日は曇り。
昨日の夜に予想した通り、そこまで暑くない。





あ、






という間にピウラに着いてしまった。
2時間もかかっていない。

これなら昨日行っておけばよかった……



町の入口にあったレストランで食事をし、ホテルを探す。

この日はホテル運(そんな運が存在するのかどうかは不明)がなく、6軒目にしてやっといいところを見つけた。

Hotel Richard ホテルリチャードというところだが、詳しい情報はまた次回。




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ペルーは飲み物天国 Tambo Grande





ラスロマスは全然なにもないが居心地はよかった。


本当になにもない。

どれくらいなにもないかというと、ポテトチップスすら店になかった。
もちろんスーパーなんてないし必要なものがあるなら不便この上ないのだが、今は節約の身。
無理矢理お金を使わせないようにする枷をはめるにはちょうどいい環境だった。


そんなラスロマス、今日出ます。



町を出ると川が一本流れていて、それから目のまえには家がなくなり再度無人の砂漠へと変貌する。



    ↑川のまわりだけは自然が豊かである


しばらく走るが、この日は調子がよく全然疲れない。

道がよかったのかもしれない。
休憩も数回しか取らずに順調に進むことができた。



    ↑横に灌漑用水が流れていた。砂漠の中にあるのでちょっとばかり目立つ



    ↑途中の店で買ったGuaranáガラナ。日本のガラナと味は若干違い、少量のガラナにリボンナポリンを混ぜたような少し独特な味



   ↑これ 日本のガラナ    ↑これ リボンナポリン




    ↑コンクリートの脇はこんな感じ。砂だらけだ



    ↑砂質は砂浜の砂くらいのサラサラ加減。もしくはもっとサラサラ



順調に走りつづけ、
今日着けたらいいな、と思っていたTambo Grande(タンボグランデ)という町にあっさり着いてしまった。

もっと時間のかかるものだと予想していたので、あっけない。



町の入口手前、直進と右折のT字路にたつ看板には[→ PIURA]と書かれている。

次に向かうはピウラだったので右へ曲がろうと思い、だがちょっとその前にそこの角で売っていた露店ジュース屋に立ちよった。

大きな丸いタッパーにたっぷりと入っている飲みものをひとつ注文。




ここは今まで聞いたことのないジュースがたくさん売っている。

名前は長くてまだ覚えられていないのだが、そんなご新規メニューの正体のひとつはおそらく紫トウモロコシのジュース、


         ↑この黒いのがジュースになるらしい

そして大豆のジュース。


黒トウモロコシのジュースは甘く、ブルーベリーやカシスの酸味を抑えたような味。
コーンの風味は感じない。

大豆ジュースは豆乳っぽいのかと思いきや、こちらも甘い系のジュース。メキシコのオルチャータ(米を使ったソフトドリンク)を豆臭くしたような味だった。


どちらも味が薄かったのは、氷が溶けたためかケチって水を多くしているためのどちらかだと思うのだが、この暑さのなか喉の渇きを癒すにはちょうどよい薄さだった。

濃かったら逆に渇いちゃうからね。


それをプラスチックのでかい計量カップみたいなヤツにいっぱい、なみなみ注いで渡してくれた。
…そのカップ、コップに注ぐためのやつじゃないんすか?


     イメージ図



500ml以上はあるジュースをゴクゴク飲んでいると、ジュース売りのおばさんは

「ピウラに行くならここをまっすぐ行ってタンボグランデをつっきったほうがいいよ。新しく道ができたからね」

と教えてくれた。


それでは、と言われるままタンボグランデへ向かう。



    ↑正面にはこんな樽のような門があった



    ↑なかはこんなになってる。意外とスッキリ



現在の時刻は3時30分。

このへんは治安がよろしくないらしいし、日射しで体力がかなり削られていたので、この町で休むことに決定。


    ↑タンボグランデの町



ホテルを探す。

最初に入ったホテルは25ソル(875円)とそこまで高くない。
が、部屋がイマイチだったのとwi-fiがなかったので、とりあえず他のホテルを見に行くことに。


それから街をさまようもののまったくホテルが見つからず、やっと見つかったと思ったら満室。

しょうがなくもとのホテルに戻ってみると、今度はそこも満室…!
最初からここにしておけば。



他に空いていたホテルといえば、なんと50ソル(1750円)。
さすがに高すぎる。


キャンプも考えたが、体中汗まみれだしホテル探しのせいで疲れていたので、この高いホテルで10ソル負けてもらい泊まることにした。

入ってみると、部屋は広いがそれだけ。
ネットもできないしゴキブリが徘徊している。

この内容でこの値段はちょっと割に合わないんじゃないかと感じながら、今日はシャワーを浴びれるだけでよしとしようと考えを改め、その日は眠ったのだった。



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初の砂漠に突入、Las Lomas






そういえばペルーのことを調べるのを忘れていた。
ここスージョのホテルにはwi-fiがない。

しかしご安心を。
事前にちゃんとwikipediaのページを保存しておいたのだ。


さて、それでは見てみよう。
なになに。



ペルーは昔から戦争やら政権交代やらが起こっていて大変だったようだ。

ナショナルジオグラフィックの調べでは、アマゾン川から一番遠い源流がペルーにあるらしい。
ブラジルの川だと思っていたが、アマゾン川は他の各国でも流れているというのだから驚きだ。

他に気になるところは、金や銀が採れ、銀は世界2位の産出量。
砂金ブームが起こったことも。
これはお宝のにおいがしますぜ。

食文化が発達しており、特に海沿いの海鮮料理が有名だという。
実際ペルーに入ってきてから、料理名が爆発的に増えてメニューを見てもなにがなんだかさっぱりわからない。

アルコール飲料もいくつか独自のものがあり、ハーブティは薬用として飲まれているらしい。
あ、それ、自分もです。

音楽はサルサやフォルクローレ、ワルツ風のものやクレオール音楽というものが主流と書いてある。
有名な『コンドルは飛んで行く』もペルーのフォルクローレ音楽だ。



目についた部分はこんなところか。




目覚めた後、村の銀行へ足を運んだ。
そこにはATMがないので、手持ちのドルをこちらの紙幣であるヌエボソルに両替してもらう。

ここのレートは $1 → 35ソル。
ウアキージャスの路上の両替商は32ソルだった。
パスポートを見せたり一手間かかるが、やはり銀行で両替したほうがお得なようだ。


ホテルの家族たちがやっているレストランで朝食を食べる。
朝食といってももう昼だ。

卵料理を頼んだら本当に卵だけ出てきた。
それにジュースをつけて4ソル(約140円)。

まだ来たばかりなのでこれが安いのか高いのかわからない。


ペルーに入り何人かと話をしたが、こちらの人達はみんな早口でしゃべるので聞き取ることが困難だ。
なんだか南へ行くほどスペイン語の難易度が上がっているような気がする。




町を出て自転車にまたがり、自然のなかへ駆け出した。

まわりは荒野と化しており、なにもない。



    ↑危険だと言われているこんな場所にたき火跡がある。いったい誰が。木のまたには動物の頭蓋骨が飾られていた



    ↑こんな道路を走る



空は快晴。
強い日射しが容赦なく体に差しこむ。

これまではまだ"荒野"で踏みとどまっていたが、このへんはもう"砂漠"と言っていいかもしれない。
強烈な太陽光線、そして地味なアップダウンが続き、久しぶりに自転車で走ったこともあってかなり辛い。
暑さに弱いこの体ではなおさらだ。

たまに現れる店や木陰で休みながら進んで行く。



道路脇にパトカーが止まっていた。
スピード違反の取り締まりかなにかだろうか。

横を通りすぎようとしたところ、車のなかにいた警察に止められた。
こちらのことを色々と聞いてこようとしている。

ふとパトカーを見ると、Las Lomas(ラスロマス)という文字。
今日はその町を目指していたのでそれに反応すると、「もうすぐそこがラスロマスだ」と警察が言う。

この熱暑でばてていたので、助かった。
パトカーについていた弾痕を横目に、町へと急いだ。




10分後には町に入ることができた。

目についたレストランへ。
そこにいた男性客がこちらに興味をしめしてくれたようで、英語でメニューや料金のことを逐一説明してくれる。


7ソル(約245円)の料理を頼んでみたが、これがとんでもなくおいしかった。

ダシの効いたホワイトソースの底にジャガイモと鶏肉が隠れていて、上にはゆで卵、そしてバルサミコ酢かなにかで漬けられたオリーブがのっている。
黒いオリーブが酸っぱくておいしい。
ご飯はモチモチとしていて、日本のもち米のようだ。

エクアドルでは米はあんなにもパラパラだったのに。
いや、それはそれでおいしかったのだが、こんなに粘り気のある米は海外で初めて食べた。
これには驚いた。




食後にさっきの男性客がオススメのホテルを教えてくれ、その通りに町のなかへ入っていく。





    ↑信号機がある。しかもカウントダウンつき!



    ↑ラスロマスの街中の風景



    ↑主要道路。この先を進んで行くことになる


  
    ↑まさに砂漠の町


砂だらけの町を走り、まずは中心広場へ。

右手の町役場を通りすぎ、そこの十字路を右、そしてすぐに左に曲がるとある Hotel Kelly というところがその場所だ。


一番安い部屋の値段は25ソル(約900円)で回線は弱いがwi-fiがついている。
扇風機も窓もあり、悪くない。

ほかに20ソル(約700円)のホテルもあったが、そこはネットが使えないらしいので残念ながら却下。
ブログを更新しなきゃ。

もっとよく探せば安くていいところがあるかもしれない。
それくらいこの町はホテルが多かった。



自転車を倉庫に入れさせてもらい、水のシャワーを浴びて一安心。

なにもない町だが居心地はよく、ここに数泊してしまった。
また自分の悪い癖だ。




    ↑arroz con mariscos(アロスコンマリスコス)という料理。パエリアとチャーハンを混ぜたようなもので、かなりうまい






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