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彼らのトマトまつり


おはようございます。
自転車とともに大好きだったホテルを後にし、レストランで昼食を食べる。

水を買いたして出発。


「やっぱりもう一泊すればよかったかな」
未練がましく何度もうしろを振り返りながら砂漠を走った。


予想では次の都市、Alequipa(アレキパ)の近くまで何もない砂漠がつづくと思っていた。
しかし次の村はすぐにやってきた。

このあたりから村や家が増えるようだ。
アレキパまであと100km以上あるこんなへんぴにまで、その大都市の影響が届いていている。

これなら水を買いこまなくてもよかったかな。

ちょっと休憩。
荷物が重く感じ、すでに脚と腰が痛み始めていた。



    ↑こっちの日焼け止めの広告看板。最低でも45SPF、高いのは90SPFもある。SPFって効果時間のことなんだけど、ホントにそんなにいるー?



    ↑暑い砂漠のなかで何種類もの飲み物の看板が出てきて通行人を誘惑する。


平地を走り坂を登り、しだいに暗くなってゆく空。
今日は起きるのが遅かったから。
やっぱり明日出発するべきだったか。




暮れなずむ道。





影が長く伸びる。





下り坂が見えた。
ここからスピードはグンと上がるはずだ。
自転車の一番の利点である。


昨日地図を見たらアレキパの手前から町がつづいていたのだが、そこまではあとどのくらいだろう。

見張りをしていた警官に聞いてみたところ、手前の町どころか、アレキパまであと15kmほどでついてしまうのだとか。


ええ! もうすぐじゃん!!


もっと遠いと思ってたんだけど。

腕時計はないのでデジカメで時間を確認する。
時刻は夕方の5時。
うーん、15kmを今日中にはさすがに厳しいか。



    ↑ついにくだり坂



    ↑夕日に照らされる山々



    ↑ミスティという火山。ペルーの富士山と呼ばれているらしい



    ↑ミスティ山の近くにアレキパはあるらしい



    ↑くだりの途中。なんかシムシティのスラムの町みたいだ


写真とムービーを撮っていたら一気に日が傾き始めた。
もうじき夜になる。











急な下り坂を慎重かつ大胆にくだっている途中、目の前の地面に赤色が広がった。
危なく踏むところをギリギリ避ける。


よく見てみると、

それはトマトだった。





人々が落ちたトマトを拾い集めている。

収穫かと思ったが、しかしこんなところで?
苗すら見当たらないのに。

彼らが教えてくれたのは、ここで少し前にトラックの事故があったこと。
写真にも写っているが、確かに割れたガラスも落ちている。





「君も拾えば?」
と言われた。


  わたし、生のトマト嫌いなのよね。


子どものころの影響で。
小学生のころ給食でミニトマト食べさせられて吐いた思い出が。


もしこれからキャンプ生活がつづくのであれば、喜び勇んでゲヘゲヘ下衆な笑い声を上げながらさもハイエナのように漁ってたと思うんだけど、もうすぐ町に着いちゃうしな。
いらないかな。



そのままずっと先を走る。
あたりはすでに真っ暗。
自転車にはライトがついていない。
車や地面のおうとつを気にしながら慎重に進み、町が出てくるのを待つ。

道路の交通誘導員や警官に尋ねてまわった。
そうして彼らの話に従って行くと、料金所近くにある小さな町へと導かれた。


ホテルがひとつだけあったが、なぜか拒否された。

その場所を教えてくれたレストランに戻り、入り浸る。
安値で夕食をごちそうになり、一緒にテレビを見てすごした。

「このレストラン内でテントをはってもいいよ」
と言ってくれたが、ここの息子が電話をして話をつけてくれたようで、どうにか部屋を開けてもらうことに成功。

野宿でもよかったのだが、ホテルに泊まれるならそっちのほうがいい。
疲れてたしね。


ホテルのおっさんから
「明日の早朝に出かけるからその前に出て行ってね。その分料金下げとくから」
と言われた。
それで拒否られていたのか。

あまりいい部屋ではなかったが、足を伸ばして寝ることができたので疲れを取ることができたし、飼いネコがかわいかったのでよかった。


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