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コックで占い師見習いの娘のいえ ~ Tiquillaca




カバニージャスからホテルのおじさんに見送られて出発。

事前に情報を手に入れていた通り、おじさんも「Juliaca(フリアカ)は危険だ」と言っていた。
フリアカ方面のほうが道路は整っているらしいが、あまり入りたくはないので裏道からプーノへと向かう。





道を少しだけ戻ってMañazo(マニャソ)方面へ。
おじさんの話では、最初はガタガタだけど途中からすぐにきれいになるらしい。





山道を歩き、歩き疲れて休み、そしてお腹が減った。
道ばたで休んでいると、タクシーやパトカーがこちらの様子を見に来てくれる。

「乗せてくかい? 15ソルでプーノのホテルまで」
「もうちょっとでマニャソだよ。僕たちはこの辺ずっとパトロールしてるから」

そんな話をして別れた。

息がすぐに上がってしまう。
酸素が少ないようだ。

坂を登りきり、マニャソ村へ。


    ↑村が見えた!



    ↑広場へ


ここも広めできれいな村だった。
もしゆっくりできるのならここでも一泊して観光するのだが、まだ昼だしせっかく晴れているので、天気が崩れるまえに先を急ぐことにする。

教会を見学してから昼食を食べて、すぐに村を出た。











    ↑「来てくれてありがとう」と書かれている


畑が広がる道を走る。

この道はコンクリートで走りやすい。
景色もよくて、とても気持ちよく走ることができた。





こういう道を走っているときが一番楽しい。
自転車を使っていてよかったと思う瞬間だ。

ただひとつ気になったのは、途中で「ピン」という甲高い音が後ろから聞こえたこと…





10km先の村、Villete(ビジェテ)にはあっという間に着いた。
村に入るなり男性に声をかけられ、このあたりの話をする。

広場もきれいで、マニャソとは違って人は全然いないがここもステキな村だった。



そんな広場で気づいた。
荷台のつなぎ目が割れていることに。

さっきのピンはこれだったか!!




ショックを隠し切れない。
片側は無事なので何とかなっているが、このままではあまり激しく運転することは無理。

落ち着くためにここで一泊するか考えるが、こうなってはできるだけ早くプーノに着いたほうがいいだろうということでそのまま先を急ぐことにした。

山と緑の美が広がるなか、心中では不安が渦巻いていた。
これ以上壊さないためにあまりスピードは出せない。
しかもここから悪路に変わり、自転車をかばうため歩くことにした。




せっかくきれいなのに、自転車が壊れただけでこんなに不安を感じる。

よく思うことなのだが、長い付き合いのサイクリストと自転車というのは一心同体に近い存在になるのかもしれない。





    ↑道の脇には畑が広がっている


    ↑毒々しい色のたんぽぽ



さらに次の村、Tiquillaca(ティキジャカ)が見えたころには午後2時過ぎ。

この先には坂が立ちふさがっており、道もさらに悪い。
天気はいいけど、ずっと砂利道と坂がつづけば休憩もたくさん必要だろう。
さらに自転車の負担を減らすために、無理なペダリングは避けたい。
となると、プーノまで8時間はかかる。

このまま強行突破で進むか、この村で泊まるか。
とりあえず村に入ってから決めよう。


中に入ってはみたものの、先ほどの2つよりパッとしない。
民家が集まった小さな村、という感じだった。
食堂もなく、もちろん宿もなかった。

広場にあった店で話を聞いてそのことを悟り、先ほどあったガソリンスタンドでテントを張らせてもらうかこのまま行ってしまうか考えていると、おじいさんが「こっちにこい」と言ってくる。
どうやら家に泊めてくれるみたいだ。

「隣は警察官が住んでいるから心配いらない」

というおじいさん。
心配だったが、その押しに負けてついていくことに。


木の扉をくぐると小さな庭になっていた。
奥にはさらに小さな小屋が見える。
そこに泊まらせてくれるようだった。


    ↑この子ネコはとても人懐っこかった


    ↑おじいさんと遊びに来ていた兄弟


村を見て回ろうとしたところ、おじいさんもついてきてしまった。
歯がなく言っていることが聞き取れないし、さらに酔っているようで同じことを何度もしつこく聞いてくる。
ひとりで練習しようとしていたオカリナも落としてしまいところどころ傷でへこんでしまう。

すべてにげんなりしてここを出ようかとも考えた。
もしここに彼の娘が住んでいなかったら、すぐに去っていただろう。

彼女はおじいさんの通訳を(といってもスペイン語からスペイン語へなのだが)してくれ、そこの暮らしについてひたすら説明してくれた。
こちらが暇をしないように気を使ってくれたのだろうか。




「畑があるの。見たい?」

ついて行ってみると、そこには大きな豚と子豚が数匹。
食べるために飼っているのだそうだ。
「お金が無くなったら売りに行くから、銀行みたいなものね」

それから麦やジャガイモが植えられている畑。
結構な大きさだった。
今まで走っていた道は全部だれかの畑になっていて、そこから村の食卓に並んだり時々町に売りに行ったりするのだという。


    ↑新じゃがらしい


自分が夕食が食べられるところを探していると言うと、今度はキッチンへ。
料理を作ってくれるそうだ。

本当は夜はほとんど食べないらしい。
寝るときに内臓が活動してしまうからだという。
普段は昼にちゃんと食べて、朝と夜は軽く済ませるのだそうだ。


手の甲の日焼けを見たおじいさんが娘になにかを伝えた。
そして持ってきたのが、草。



かすかに青くさい匂いのするもので、これは怪我にいいらしい。
それを絞ってつゆを出し、ふたりで手の甲にこすりつけてくれた。
皮がめくれた手にはちょっと痛かったが、心地よかった。

そういえばコロンビアでもこんなことがあったっけ。


※ここでこすってもらった葉っぱはたしかサルディアと言っていたので、コロンビアと同じものっぽい。でも見た目全然違うんだけどなぁ。


娘は料理のつづきをし、遊びに来ていた女の子がお手伝いをする。



乾燥したフンと蝋(ろう)を燃料にかまどに火をつける。
これはミスミ山の小屋でも見た光景だった。

煙が充満して一酸化炭素中毒になりそうな勢いだったが、火が落ち着けば煙も消えるらしい。

鍋に穀物のようなものを入れて、煎っているようだ。





こちらパンがないときにこのように煎ってお茶と一緒に食べるらしい。
名前は忘れてしまった。
たしか"豚のパン"みたいな意味の名前だった気がする。



料理をしている間も色々なことを話してくれた。

3歳のころにお母さんが動物に噛まれて死んだこと。
おじいさんが昔コックをしていて、彼女も料理を学び、以前はプーノのレストランで働いていたこと。
おじいさんはコカの葉で未来を予知できるらしく、彼女も練習中なこと。
遊びに来ている兄弟は母親に育児放棄されていて、しかも暴力も振われていること。


それから、チバイのカフェでも話のタネになっていた"豚の顔"を見せてくれた。



ペルーではこれを調理して食べるらしい。


そんな話をしている間に料理はできあがった。



食べている途中、遊びに来ていた兄弟の母親が探している、とここに住む息子が2人を呼びに来た。
「帰りたくない! おねがいだからここにいさせて」と泣く姉。
しかし2人は帰っていったのだった。



暗くなり、雨が降ってきた。
しだいに雨足が強くなる。
庭に置いていた自転車はブルーシートをかけてもらった。

ベッドが3つあり、そのひとつを貸してくれた。
ビデオを一緒に見ながら、そのうちみんな寝てしまった。


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山と川と線路と汚いトイレ ~ Cabanillas




朝食は5ソルと安い。

宿のおじさんとおばさんと話をし、彼らと犬に別れを告げた。
今日はちょっと遅めで10時出発。


    ↑昨日のヒョウがまだ残っていた


美しい景色を写真におさめながら走る。
大した距離ではないのでのんびり。



    ↑線路や川と共に進む



    ↑標高3930mらしいですよ! 寒い!



    ↑ちょっと変わった建物を発見。元駅かなにか?



    ↑アルパカ!



    ↑山の地肌が見えててごっつく見えるね



    ↑次の町までもうすぐ!


昼の1時にCabanillas(カバニージャス)に到着。
もう少し進んでもいいが、こっちのほうが大きな町だと聞いていたので今日はここで休むことにする。


ホテルを探す。

町には3つほどしかなく、ひとつは10ソル(350円)と格安。
扉の向こうは小さな長屋のようになっていて、それぞれ小さな部屋の扉が並んでいる。

バストイレはあるが共同で、あまりきれいじゃない。


もうひとつ、バス停についているホテルも訪ねてみる。
こちらはもっと大きな部屋とベッドだったがかなり古く、掃除もきれいにされていない。
どうやらここのおじさんはバスの受付と宿の経営を両立しているらしく、忙しいみたいだった。

ゴミ箱も片付けられていないしドアも壊れているが、広い室内と寝心地のいいベッド、熱いお湯が出るシャワーそれに誰もいないホテルにひかれてこの20ソル(700円)の部屋に一泊することにした。


しかし、衝撃の事実。

その後続々と泊り客が!!
おじさんは誰も来ないだろうって言ったのに!


だってね、こっちの人たちはトイレを汚く使うんですよ。
2つ前のホテルだって便座におしっこがかかってたり、酷い使われ方をしていたんです。

今回も例にもれずそうなったそうな。

話を聞いたところ、近くの山の鉄塔修理に来た人で普段はこんなに泊まらないとのこと。



大きい町だと聞いていたが、サンタルシアとそう変わらない。
木陰の線路。
古い駅。
落ち着いた町と人。








サンタルシアのほうがちょっとさびれてはいたけど活気があったかもしれない。
それでもこのゆったりした空気はけっこう好きだった。

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ワープ先は炭鉱の町 ~Santa Lucia




さて、出発しよう。
目玉焼きのサンドイッチをもらい、朝9時前にホテルを出る。
酷いやけどのようになった手の甲は、手袋で日差しから守ることにする。


晴れてはいるが雲が多い。
今日もまた昼頃から雨だろう。

    ↑奥に雪山が見える


道は平たんで走りやすく、高原地帯の景色も最高にきれいだった。


    ↑高地特有の硬い草が茂った草原。
    ところで、おわかりいただけただろうか…



    ↑奥の山が蜃気楼になっていたことを。逃げ水の一種かな



    ↑アルパカ!



    ↑2つ前の日記の看板に書かれていたTintayaとの分かれ道。イマタから10km程離れていて、そこには店もなにもなかった



    ↑川が流れるステキな平原。奥の山へとつづいていく小川がとってもいい



    ↑見えていた雪山が徐々に近づいてきた


    ↑青と白の色合いが、切り離された異世界のように見える


    ↑そんなここの標高は4528mらしいですよ


そうそう、ずっと地図を載せようと思ってて忘れていました。上の写真クルセロアルトはこの場所。これまで滞在していたチバイは画像中央上



走っている間、何度か犬と会った。
餌をねだっているのか、立ち上がったり片手をこいこいしている。
クマ牧場を思い出す光景だ。
これだけ近寄ってきているのに、すんでのところでこちらにはよしかかろうとしない。

前回の道であった犬もそうだったが、この道の犬たちはとても行儀がいい。
他の道ならもっと吠えたてながら追いかけてきて、さらに悪い子は荷物や脚を噛んでこようとする。
この辺の人たちのしつけがいいのだろうか。
そういえばチバイの野良犬たちもみんなおとなしかった。


    ↑決して前足をこちらにかけようとはしない黒犬。まるで路上パフォーマンスをしているようだった。残念ながらチップ代わりのパンはもちあわせていなかった


    ↑近くによってきて匂いを嗅いだ後、高い声でおねがいする



昼になり、やはり天気は悪化。

最初はポトポトと、しかししだいに強くなる湿ったひょうが体と自転車を襲う。
道も上り坂になり、空気の薄いこの辺りではあまり早く進むことはできない。


そんな時、車が一台。
景気よくクラクションを鳴らして通りすぎたかと思ったら、ずいぶん前で停まった。
こちらがなかなか近づかないと見るや、バックしてくるではないか。

これは…



「乗せてくよ」




来たー!



しかしこの先は湖があるみたいだしここまででもすごくきれいな景色なのに車に乗ってしまってもいいのだろうかせっかくの風景美が…
って悩んでいる間にすでに荷物を車の上へ載せようとするおじさん。


うーん、断るのも悪いし、天気も悪いし、乗っちゃお。



予想通りその先も見ごたえのある景色がつづき、やっぱりすごくもったいない気がしてならなかった。

雨でよく見ることはできなかっただろうけど、それでも自分の足で走るべきだったかもしれない。



    ↑先ほど登っていた坂の奥には湖が。すぐ近くだったんだ


    ↑湖の写真2。写真を撮るために停めてもらった


    ↑湖の写真3。ひょうがすごくて寒すぎてすぐに車へもどってしまったのであまり写真は撮れなかった


乗せてくれた彼らは家族で旅行中だったみたいで、後部には奥さんと娘さんとおばあちゃん、小さな男の子が1人乗っていた。
今日はフリアカまで行くのでそこまで送ると言っているが、自分は次の町のサンタルシアで降ろしてもらうように頼んだ。

運転手のおじさんもサイクリストのようで、写真を見せてもらう。
それで自分を乗せようと思ったのか。

「プーノに住んでるから入ったら電話して、住所はここね」
メモを渡してくれた。



    ↑湖をぐるっとまわって先へ


    ↑奥は山の谷間になっていてそこまでのこう配はなくなっていた

 

サンタルシアに入ってからも安いホテルを探してくれた。
とても面倒見がいい。

ガソリンスタンドと一緒になっている30ソル(1050円)のホテルは高すぎる、プーノでなら妥当だがこんなところで30はないなと他を探し始めるおじさんたち。

「このアミーゴは日本から来て自転車で走ってるんだいつもならキャンプするんだけど今日は雨だから宿に泊まりたいんだとさもっと負けてくれてもいいじゃねえかはるばるここまで来たんだぜ値段が下がらないならもうここには来ないからないいんだな」
というようなことをノンストップでまくしたてている。
ホテルスタッフ困惑。

いや、いい部屋っぽいしそれでこの値段ならここでもよかったんだけど。
まあどこもwi-fiは通ってないらしいからどこでもいいか。


さらに車を走らせ、15ソル(525円)の安い宿を見つけ出した。
かつ彼の押しの強さとジョークだか口説き文句だかを巧みに使って12ソル(420円)まで下げてくれた。

やっぱり言葉がうまく扱えるっていいなぁ。
もし自分がスペイン語をペラペラでも、ここでは値下げできなかっただろう。

お礼を言い、手を振って別れた。


    ↑チャリダーのルイスさん



    ↑こちらは安宿の室内。ベッド以外なにもない



ここサンタルシアは思っていたよりも大きい町だった。

どうやら炭鉱の町として栄えたらしい。
今は若干さびれた雰囲気を感じずにはいられないが、人は多いし物価は安いし、なかなかいい町っぽい。
一応ネット屋もあるようだった。

 
    ↑炭鉱の街っぽいワンショット
 

    ↑つるはしを肩に担いだおじさんがなんとも炭鉱っぽい


    ↑それっぽい像



    ↑なんとジムまである。このくらいの規模でジムがあるのは珍しい気がする


 
    ↑デザインのいい看板。セメントや溶接をする店みたいだ


せっかくきたのだからと街中をウロウロ。
探索がてらに買ったものがこちら☟


   ↑見たことのないエナジードリンク。ジャンプという名前で、蓋がきっちりパッケージされていた。味はイマイチ。ボルトのほうがおいしい



    ↑ヘラティナ(ゼリー)とポンチェ。ポンチェは牛乳みたいなのをこうシャカシャカやって泡立てて作る。甘酸っぱい味がする。チバイのカフェで働いてるウェリスがポンチェ大好きだったなぁ…



    ↑初めて見たチップスなので買ってみたナトゥチップス。おさつどきっの味を薄くしてサクッとさせた感じだった。サツマイモの味とサクサク感があまりあってなかった。camoteはサツマイモのことで、この辺の市場には普通に焼き芋が売っている





珍しいのは、大体の町は中心の広場に大きな教会が建っているものなのだけど、ここはごくこじんまりとしたもの1つしかなかったこと。
その代わり町役場がものすごく立派だった。
その役場の後ろに隠れるように、ちょこんとかわいらしい教会が建っていた。







宿へと戻ってきた。
あてがわれた部屋と宿の人たちの家が離れていたので、久しぶりに室内で思いっきりオカリナを吹く。

楽しい。

部屋は見た目と違って暖かいし、コンセントもある。
このホテルにしてよかったかもしれない。

シャワーはないけど、2つ前の宿よりはずっといい。



夕方ごろ、雷と同時に大量のひょうが降ってきて、その後豪雨。




湖周辺の店は全部閉まっていたし、景色はゆっくり見れなかったけどこれにぶち当たっていたと考えると、車に乗せてもらって本当に良かった。




こちら夜に尋ねてきた宿の飼い犬。

部屋に入れようとしたら入口に立ちすくんで奥まで入って来ない。
閉めようとすると出ていってしまう。
ドアを開けるとまた入ってくる。
一体何がしたいんだ!


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久しぶりの走行だし、さすがに休憩するわ。3日ほど ~Imata

 

ひどい空腹で目が覚める。
腹が減りすぎて胃が痛む。
きっとゾンビってこんな感じなんだろうな、なんて想像をしながら起きた。


テントを片づけていると商店のおやじさんが様子を見に来てくれた。
手がかじかむほど寒かったのでお茶をもらいに店へ行くと、昨日は感じ悪く見えたおかみさんが今日はなんだか優しい。
朝食に薄焼きステーキがあるというのでもらった。
7ソル(235円)だった。
 
昨日も会った隣の工場で働いている警備員たちと軽く会話をする。
去り際にパンをつつんでくれた。
 



 
天気は悪いが、話によるとあと15kmほどで小さな村に着くという。
現在ボロボロなこの体の状態でも、昼すぎまでには入れることだろう。
 
 


    ↑徐々に近づくイマタ村



    ↑着いた!



    ↑ここも線路の街といった見た目


村の宿を適当に決め、2泊するということでちょっとだけ安くしてもらった。
 

腰が痛いと思ったら、どうやら腫れていたようだ。
3か所ほど紫色に変色している。
顔も手のこうも日焼けがひどく、ちょっとふれただけでも痛い。
 
久しぶりの自転車で疲れた。
ここはゆっくりと休むことにしよう。



    ↑↓休んでいる間に撮った写真。真ん中に川が流れ村が分断されているのが印象的だった

 
 

二日後。
頭が痛かったのでもう一泊頼むと、今度は20ソルに下げてくれた。
 
知っている。
ここのおやっさんはものすごくムッとした顔をしたいかつい感じなのだけど、そういう人はわりと他の人の面倒見がよくてジョークが好きな人が多いのだ。
 
本当は初日から20ソルにしてくれようとしていたのだけど、こちらが言葉をさえぎってしまったのでそれがなくなってしまったのだった。
 
 
手はさらに赤く腫れている。
指や手首を曲げるだけでも痛い。


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絶好の走行日和だと思ったらそれは大間違いだ! ~Pillones




体がひどく疲れていた。
夜明け前に目が覚めて寝てをなんどか繰り返し、朝7時に起床。

脚と腰、それから肩の痛みがまだ取れていない。
ファイナルファンタジーの魔法でいうところの「ケアル」程度しか回復してなさそうだった。
寝たら体力が全回復するのは主人公として必須の素質なのだろう。
自分は世界を救う勇者などではなさそうだ。

もう一泊しようか迷ったが、シャワーもないこの宿で休むのは得策ではないということで出ていくことにした。


お店のおじさんにお金を払い、次の村までどのくらいか聞いてみる。

「ここから100kmはあるね。前に車で行ったときは40分で着いたからな」

…一体この人、時速何km出しているのだろうか。
見せてもらった地図では50km前後といったところだった。


    ↑プーノまで223km。DVSは分かれ道ということなので、66km先に町があるかどうかはこれだけではわからない



   ↑サンタルシア方面へと行きます


空も晴れだしたころ、自転車にまたがり出発。
荒野に伸びるクネクネとしたコンクリートのうえをつたっていく。



    ↑↓てっぺんに雲のかかった山が遠くで見えている。ピチュピチュ山かチャチャニ山のどっちか





    ↑こちらはミスティ山


雲は多いものの青空も見えているし、絶好の走行日和!

そう思っていたが、実は2つの意味で間違っていたのだった。



    ↑「動物に気をつけて運転して」の看板と、


    ↑動物注意の看板。アルパカである


    ↑そしてその隣には本物のアルパカが闊歩している


天気はいいのだが、前日の体の痛みと疲れが溜まっているようでなかなか進めない。
休憩をしつこいくらいはさみながらちょっとずつ緩やかな坂を登っていった。


    ↑こんな道を走っています



    ↑白い土壁の間を走行中



    ↑高原になっているため、眺めがいい



    ↑怖いくらい青く色づいた空


気づいたら、なんだか寒い。
なんと現在高度が4250mほどらしい。

どおりで息がすぐに切れるはずだ。
歌いながら走っていたせいではなかった。
納得。


    ↑右下の数字が標高


すこし砂漠化した高原を一歩一歩進む。
自転車を押し進めて。
背中の荷物が断続的に肩と腰へダメージを与えてくる。


もしかしたら、バックパッカーチャリダーというのは力車を押して歩いている人とそう変わらないのかもしれない。
荷物を体に身につけている分こちらのほうがきついのではないか。
さらに現在自分の自転車はボロボロで、平地まで歩くことが多い。
しかしまあ、下りは200倍はこちらのほうが楽なのだが。


そんなことを考えながら途中に出てくる店で休憩をはさみつつ、それでも確実に前進する。


坂を登ると、そこは見晴らし台になっていた。
広がる景色に身をゆだねてゆっくりしたかったのだが、そこには別のチャリダーが。





め、めんどくせー!

話しかけられたくねー!!!(コミュ障)



どうやら気づかれていなかったようなので、ささっと後ろを通りすぎる。
ゆっくり風景を楽しみたかったのだが、残念だ。


    ↑とりあえず写真だけ撮ってその場をおさらば


なんだか手の甲がひりひりする。
日焼けして赤くなってしまったようだ。
曇っているから大丈夫だろうと高をくくった結果、これがひどいことになってしまうのである。

これが、「絶好の走行日和」でもなかった一つ目の理由だ。



    ↑線路が走っているのが見えるだろうか


    ↑この線路とこれから並んで走っていることになる


その後、快調に進むも天候は一気に悪化。
雹が降ってきたがこの山道に身を隠す場所もなく、体も荷物も濡れながら寒さに耐える。

これが、「絶好の走行日和」ではなかった2つ目の理由。
雨期の天気は変わりやすい。



小さな村が見えたのでそこへ避難。
寄宿舎のようなところでテントを張らせてもらった。




    ↑Pillones ピジョネスという村


皆こちらに協力的で進んでテントを張らせてくれたが、小さな商店にはほとんど商品はなく、夕食も高かったため手持ちのチョコバー・スニッカーズを食べて飢えをしのいだ。


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さらば、飢えと安寧の日々よ Chivay~



そのときは突然やってきた。

お世話になった宿屋の主人ホセに別れを告げる。
いつ帰ってくるのかと聞かれたが、ここは遠いから多分もう戻れないと伝えてホテルを去った。


節約のために一日一食にしていた空腹の日々も、
疲れもなく大きな事件もなく毎日をゆったりすごしていた日々も、
これで終わりだ。


通りがけにいつもたむろしていたカフェへ。

オーナーであるフレディ夫妻と子どもがいた。
大きな荷物と自転車を見てここを出ていくのだと察知したフレディはとてもさみしがってくれた。

朝食に頼んだホットサンドとコーヒーは無料にしてくれ、あまつさえハムチーズサンド2つといつも買っていたビターな板チョコを大量に詰めて渡してくれた。


    ↑これでも数枚食べた


久しぶりの自転車旅行。

飲み物を大量につめこんだ後部の荷物は1分走るごとにバランスを崩し、よれてしまう。
そうだった。
自転車で走るというのはこういうことだった。

荷物の滑落やパッキングの失敗による背中の圧迫。
そんな普段は気にも留めないイライラ、ずっと忘れていた。

体力もそうだが、チャリダーの経験や勘を取り戻すのもしばらく時間がかかりそうだ。


    ↑荷崩れのせいで、この門を抜け出すだけでもかなり時間がかかってしまった



山道を登る。
4800mの峠を一度越えなければならない。

しかしこの落ちた体力で進むのは容易ではなかった。
ちゃんとトレーニングしておけばよかった。


    ↑以前登ったミスミ山を望む場所。奥の雪山がミスミ山


    ↑下をのぞき込むと、切り立ったコルカ谷


    ↑谷から目線を上げると波打つ山が光のコントラストを作る


    ↑砂の色合いがカラフルになっている


不安定だった天気も崩れてきた、2時半過ぎ。

後ろから追い抜かしていった赤い軽トラから親子が顔を出し、分かれ道まで乗せていってくれるという。

またまた車を使うのはシャクだったが、このままでは頂上にすらたどり着けそうにない。
少し迷って、でも乗せてもらうことにした。




   ↑↓アルパカの水辺があったので、停めて写真を撮らせてもらった





山の頂上ふきんは雲がかかっており、大きめのヒョウが降っていた。
視界が悪く2m先しか見えない。

「あのまま自転車に乗っていたら事故ってただろうなぁ。つい最近も大きな事故があったんだ」
とおじさん。

ここはかなり危険らしい。
そう聞くと、乗せてもらえてよかったと思う。


    ↑視界が悪いのでクラクションを鳴らしながら走る


    ↑山頂付近の湿地帯。ここにもアルパカがたくさん


車で一気に標高を上げたせいで酸欠になってしまった。
高山病だ。

最初はあくびが何度も出るので疲れているのだなと思ったが、そのうち手足がしびれて具合が悪くなっていった。

しかも車酔いのダブルコンボ。
数回休憩をはさんでもらい、車から降りて地面に横になる。

それを繰り返して、なんとか事なきを得た。
やっぱり車は苦手だ。



アレキパとプーノの分かれ道で降ろしてもらい、息子に部屋を見つけてもらった。
よかった、これで休める。

そこはドアを止めるストッパーもなければ壁は薄い木が張られているだけ。
天井は穴の開いたトタン一枚で、強風にあおられて大きな音を立てている。
大きな窓からの見晴らしはいいが、そのせいでちょっと寒い。

これで20ソル(700円)ではちょっと高い気もするが、小さな検問所にちょっと店が並んでいるような何もない場所なので部屋に泊まれるだけありがたい。




この辺のレストランはどこも高かったので何も食べず、疲れに任せて夕方過ぎには寝てしまった。

初日からこんな状態で、本当にこの先やっていけるのだろうか。


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てんでダメだった去年を振り返ってみる






いやー、年があけてしまいましたね。
2018年か。


去年は様々なアクシデントもつづき、全然なにもできなかった年でした。

おそらく今年はいい年になるはずなので、もっと色々なことに挑戦できるよう気合を入れているところです。


動かない日々が続いたのでこのブログも更新できなかったのですが、ここでこれまでのことを振り返ってみたいと思います。


いつもたむろしていた Aromas Caffee

ここのカフェには大変お世話になりました。
いつも入り浸っていましたからね。

様々な旅行者が入っては出ていくこのカフェ。
チバイの町で働く人も来るので、多くの人と顔見知りになりました。

色々な情報も入ってきて、まるでRPGの酒場のような状態です。


ケチュア語を少し教えてもらったり、スペイン語やその方言を学んだり、イベント情報や旅行者向けではない安い温泉、コーヒーの淹れ方…
多くを学ぶことができました。

また、彼らスタッフとふざけ合いながら店が忙しいときには手伝い、常連料金ということで毎日おまけしてくれました。
勝手にシークレットメニューを開発して注文する自分のわがままにも、めんどくさそうに時には楽しそうに付き合ってくれる彼ら。



ここはコルカキャニオンという谷にあるんですが、「コルカ」とは昔の人が崖の隙間に食料を入れていた「天然の冷蔵庫」のことらしいですね。

そんなことを話しながら、喧嘩しては仲直りして、毎日がすぎていきました。



    ↑一時期ハマってた赤いお茶


    ↑ほら、きれいでしょ!


    ↑この店では Infusiónfrutal(インフシオンフルタル)もしくは Infusión Aromática(インフシオンアロマティカ)という名前で提供されていました。



他にも教えてもらったのが、こちら。

薬草学


滞在が長くなった原因のひとつに、連チャンで体調を崩しまくっていたということがありました。

そのときに風邪や腹痛に効く薬草を教えてもらったのです。

自分のメモ帳替わりにもそれらの効能をここに残しておきます。



コカ Coca



頭痛や腹痛、高山病に効く丸い葉っぱ。
滋養強壮や眠気覚ましにも使われるらしい。

お湯につけて砂糖を入れて飲むのが一般的らしいが、無糖で飲むと癖のある緑茶みたいな味がしておいしい。
また、そのまま噛むのも効くそうだが、葉っぱを飲み込んではいけない。


薬草の強さレベル ☆☆☆
有名だけどそんなに強くないみたい


チャチャコマ Chachacoma


アンデス高地に生えている枝のついた草。
乾燥に強く、年中取れる多年草。
腹痛によく効き、睡眠導入にもいい。

こちらもお湯につけて飲む。
濃いときはコカや砂糖をブレンドして飲むらしい。
味はオレガノに似ている。
つけすぎると辛くなるので注意。



    ↑お湯につけたチャチャコマ。緑のものは水が白っぽく、茶色に乾燥したものは黄色になる。

薬草の強さレベル ☆☆☆☆☆★★★★★
かなり強力


ムニャ Muña


アンデス地方に生息する植物。
細い枝に小ぶりの丸葉が付く。
「アンデスのミント」として有名だが、育つには水がたくさん必要で自然の山では1~5月頃しか見られない。
町では自家栽培がされているか、乾燥したものが保管されている。
腹痛によく効く。

枝ごとお湯に入れて飲む。
ペパーミントの香りがしてとても飲みやすい。








    ↑乾燥したもの


薬草の強さレベル ☆☆☆☆~☆☆☆☆☆
コカよりも効くらしい


ルーダ Ruda

黄色い花が咲く、茎が太めでみずみずしい植物。
強い匂いが特徴で、辛みのある青臭い香りがする。

風邪を引いた時に葉を手首や額にこすりつけたり、お茶にして飲む。
飲んでいないので味はわからず。
四つ葉のクローバーのような幸運の象徴でもある。



薬草の強さレベル ☆☆☆☆☆★★~☆☆☆☆☆★★★
強い香りはするがそこまで強力でもない




薬草に詳しくなったことで、自分も魔法使いにまた一歩近づいたのではないかと思います。

Wititi という一年で一番大きな祭り



多くの週末がお祭りに費やされるチバイの町ですが、そのなかで一番大きな祭りがこの Wititi(ウィティティ)。

2017年では12月の7日~11日に行われました。

昼前から明け方まで、休憩ははさみますがずっと踊り続けます。





昔ここを襲いに来た王様が原住民の娘に恋をして、彼女に近づくために女装をしたのをモチーフにしたのだとか。

だから男性もスカートをはいて踊っているのですね。


2015年にユネスコの世界文化遺産に認定されたそうです。

各地から人が集まってくるのでホテルは値段がグッと上がり、どこも部屋がいっぱいになっている様子でしたが、自分はずっと泊まっていたので安値で済ませてくれました。

ちなみにこのとき自分は高熱が出ていて、ほとんど参加せずに終わりました。



    ↑昔の民族衣装と現在の民族衣装(一番右)


この祭りに限りませんが、大きな祭りの際にはビールが無料で振る舞われたりします。

関係ありませんが、FIFAワールドカップの予選が通ったときにも、ちゃっかり飲食代をおごってもらいました。


仕事が手に入ったこと


この旅行を初めてしばらくたったころに「旅をしながらなんとか資金を稼げないか」と考えていたこともありました。

しかし、自分の思い描く自由な旅行の妨げになりそうなことはしないと決めていたこともあり、そこまで積極的に仕事を探してはいませんでした。


それがどうでしょう。

昨年の7月ごろに、なぜかこのブログにメールが届きました。
それが Tripler(トリップラー)という旅行キュレーションサイトの記事執筆依頼だったのです。


もうビックリ。

だってどうやってこんな超マイナーなブログを見つけ、しかも依頼をしようと思ったのか…
いまでも不思議でなりません。


勉強になることもたくさんあって、大変ありがたく思っています。


ただ、書き方のスタイルがどんどん変わっていって困惑中。
その条件下で毎回うまい書き方を考えないといけないので、そこが腕の見せ所といったところでしょうか。

それにしても「写真付きの吹き出しを使わないといけない」っていうのは…一体どうすればいいのか。
くどくならずに見やすくて面白い、いい使い方を考えなくては。



最近アップされた記事はこちら↓

【チャリダー初心者は必見!】意外にも海外の自転車旅行に役立つ持ち物まとめ!


記事内にあるいいね!やツイートをすると星がつき、それ×10円が歩合制報酬として入ってくるシステムのようです。

もし自分に寄付したいという方は記事のボタンを押してもらうと大変喜びますし、
もし「こんなやつになんて10円だって得させるもんか!」という方は絶対に押してはダメです!
気をつけて!


ほか動画と生放送

動画編集は気が向いた時にちょっとずつやってはいたのですが、完成には至らず。

しかし今年はがんばりますよ!!



あと生放送。
こちらももっとやっていきたいと思っています。

去年の暮から twitch でも試しにやってみています。
というのも、複数でやるMO系のゲームはニコ生では重すぎてカクつくんですね。
twitch だとわりとスムーズに動くので、dota2などはそちらでやっています。


ニコ生は軽いゲームやラジオ的なもの、日常の風景を映すなどに使っていきたいです。




好きなエナジードリンク「Volt」(ボルト)も新しい味が二つも増えた!
そんな長い期間をすごしてしまいました。

しかしそれでも、変わらぬ毎日のなかにも多くの出来事が起きては過ぎ去り、そんな日々を暮らしていたことに後悔はありません。



         
    ↑新発売のマカ味となんか赤い実のやつ


今年もさっそくピンチなことがたくさん出ているトラブルメイカーな自分ですが、何事もめいっぱい活動できたらいいなと思っています。

どうぞよろしくお願いします。


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偽金の見分け方、教えます ~ペルー・紙幣編~





※2017.8.11追記
偽札を借りる機会があったので、写真を追加しました。



最近、新たに偽札をつかまされちゃいました。


それでまた色々な人から偽札の見分け方を教えてもらったので、今回はそれを伝授しようと思います。

硬貨編はこちらをご覧ください。



10ソル札を簡単な絵にしてみました。



こんな感じ。
もっと柄や文字があるのですが、省略しました。


本物と偽物を見分けるコツは、①透かし。

日本と同じようにどのお札にも透かしがあります。
右の絵の人と同じ顔が描かれているので、それをチェック。

偽札にはこの部分に黒い跡がつけられており、パッと見ただけではわからないこともあります。
店の人に悪いと思わず、もらったその場でよく見ることをオススメします。


つぎに、②左上の数字の透かし。

こちらは数字の一部分だけ見えなくなっており、光に当てると現れるようになっています。
色は札によって異なり、10ソル札は黄色、20ソル札は青、50ソル札はピンク、100ソル札は水色に見えます。


③銀色の帯

またまた透かしなのですが、光に当てると真ん中に銀色をした帯が見えます。
そこに小さな文字で PERU10 という文字が並んでいるので、それが本物の目印です。


④右下のザラザラ

右下に数字が書いているのですが、そこをなでるとザラザラしています。
ただし、古いものだとこのザラザラが消えていることもあるので、そこまであてになりません。


⑤真ん中の数字のデコボコ

お札の真ん中やや左側にお札の値段が横文字で書いているのですが、ここはキラキラした塗料で厚めに印刷されており、その上の黒い文字はさらに濃く厚いインクが施されています。

ここを爪でガリガリこすると本物かどうかがわかるそうです。

ただ、自分はこの判別法はあまりピンと来ていません。
具体的にどんな違いがあるのか、どれくらいの違いがあるのかはわかりかねます。
そういう話もあった、ということで。



つぎ。
20ソルと50ソルは絵や色こそ違いますが、見分け方はほぼ同じような感じです。



見分け方は10ソルと大体同じ。


さらに、これらのお札には、⑥絵の肩口に数字が入っています。

ここだけ線が違う向きで塗られていて、傾かせるとうっすらその数字が見えてきます。

かなり見えずらいですが、高額紙幣はこれが一番わかりやすいかもしれません。



100ソル札はさらに大きな違いがあります。

⑦ホログラムの帯です。

紙幣はどれも紙が2枚くっついてできているのですが、その間に水色の帯が縫われています。
裏からは見えません。

この帯はツルツルした素材でできていて、傾けると中の絵が動くホログラムがつけられています。

偽物にもこの帯はついていますが、素材が安っぽくホログラム加工もされていないらしいです。
さらに、すぐに取れてしまいます。


20ソルや50ソルにもあった肩口の数字は、100ソルの場合だと左側にあります。…⑧


右下のザラザラ感が他の紙幣よりさらにわかりやすいというのも特徴です。



また全体を通して、

先ほども書いたように紙が2重になっているので、厚めで丈夫に作られている

偽物は全体的に小さめである

なども挙げられます。



以下、偽札の一部の撮影に成功しましたので載せておきます。
見てわかるように巧妙に作られており、よく観察しなくては判断しにくいものばかりです。


 ↑
10ソル札の真ん中にある縦透かし。
それっぽいのは見えるが、PERU10 の文字が見えずににじんでいる。


 ↑
こちらも10ソル札。
透かしっぽいのはあるのだが、はっきりとは写っていない。


 ↑
こちらは100ソル札。
真ん中のホログラム帯が角度を変えても動かず、紙も安っぽく、すぐに千切れてしまう。
また、中央やや左にあるブルーの 100 nuevos soles の横文字を爪でこすってもガリガリしない。




・・・情報を集めてみるとこんな感じでした。
ペルーの観光地は特に偽物が多いので、気をつけましょう。


硬貨の回でも書きましたが、本物かどうか確かめる行為はだいたい皆がかかさずにやっています。

遠慮せずにちゃんと確認して、失敗しないようにしましょうね。
偽物だとわかったら、それが10ソルでもすごくショックなので。


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