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カニとオリーブ Yauca


海に突き出たお椀型の町、ロマスを出発。


前にキャプチャしておいた地図を指で測ると、次の町まで40kmくらい。
・・・に見えたのだが、人に話を聞くと自転車で1時間で着くという人もいれば70kmはあるという人もいる。

こういうのは道路工事に携わってる人やトラック運転手など、距離感をつかめる仕事をしていなければ大体適当なことを言うのが常だ。
ほぼ全員が嘘つきだと思っておいたほうがいい。

実際の距離はわからないので、念のため70kmとして考えて走りだす。


水とスポーツドリンクを買って砂漠へ。

アップダウンがキツいうえに向かい風がものすごく強い。
そして道路のつくりの粗さ。
まったくスピードが出ない。

平地では時速約13km、休憩を入れても一時間に10kmは進めるのだが、このときは15km走るのに3時間以上かかった。


対向車をバイクの警察3台が引き止め、免許証をうかがっているのが見えた。

そのまま素通りしたのだが、警官の一人がこちらを呼ぶ。
なにか問題があったわけではなく、話しかけてきただけだったようだ。

さきの町までの距離を聞いてみると、あと20km程度だという。
やはり40kmという当初の自分の予想は当たっていたのだ。

お腹が空いてるんだ、
と言うと、ほかの警官たちに「食うもんないか。果物とか」と聞いてくれていた。

そこまで世話になろうとも思っていなかったので、いいよいいよと断ったら、警官のひとりからインカコーラをプレゼントされた。

砂漠で飲み物をくれるのはとてもありがたい。
他の国だったら横柄な態度でパスポートを見せろとか言ってくるのにね。
パナマとかね。


警察ポイントから5km、レストランがあったので立ち寄る。

出てきたスープには小さなカニがまるごと入っていた。
さすが海に近いだけある。

しかし海鮮類がメジャーだからと言って、安いとは限らない。
もともとここは食料の値段が高いので、結局他の土地と同じかそれ以上の金を払わないといけないのが泣ける。



カニは小さく食べるところが少ないが、胴体の身は旨みがものすごく凝縮されている。
なんと、その白い身すべてカニみその味がするのだ。

めっちゃうまい!

カニだけもっと食べたかった。


小さな集落に到着。
レストランがひしめき合い、トラックがたくさん止まっている。


    ↑Chaviña(チャビーニャ)という集落


町のはしっこにあったバイク修理屋に話を聞くと、ここから13kmで町に着くのだそう。

現在午後4時30分。
今日中にたどり着ける距離だが、この強風を受けて走るとなると、きっと暗くなってしまうだろう。
それにもし向こうでホテルを使うとしたら、今日ここでキャンプして明日休むほうがゆっくりできていい。


ということで、教会の横にテントを張らせてもらった。
張らせてもらったというか、勝手に張った。
まわりの人たちがそこに張ったらいいんじゃないと言っていたから。
ここでキャンプする人はわりかし多いと見受けられる。


ここは泥棒などはいないようだが、しかし食料が非常に高価だ。
普通の料理のセットメニューでも20ソル(700円)すると言う。

何件か回ってもその調子だったので、
「もういい。何も食べないから」
と捨て台詞を吐き店を出た。

一食くらいなら食べなくても大丈夫。
普段からよくやってるから。


しかし、すぐにレストランのお姉さんが外へ出てきて、
「ちょっと待って」
大声でちょっと待ったコールをかける。

「今日はあなたにinvitado(ごちそう)してあげる」

と、アロスアラクバーナと紅茶をごちそうしてくれた。
ごめんな、情に訴えてしまって。
おいしくいただきました。


教会の横に立てたテントは目を離しても大丈夫なほど安全だったが、犬が徘徊していてそれがちょっと気になった。
彼らが見張ってくれていると思って寝ることにしよう。

入口を開けていたらノミか何かが入ってきたようで、翌日体中が刺されてしまった。



翌朝。


昨日のバイク屋に手を振って町をぬける。

谷をひとつ越えて坂をのぼると、バイク屋の話どおり平坦な道がつづいていた。
気ままに吹いている風のせいでスピードは落とされるが、それでもなかなか早い調子で進むことができた。


昼前にはここの県庁になるらしいYauca(ジャウカ)に着いた。
県庁といってもとても小さな村だ。

一通り見て回り、値下げしてもらった宿に一晩泊まる。
wi-fiを期待していたが、どのホテルにも備えついていないらしい。
前の町での話では、ここにあると聞いたのだが、村に一軒ネット屋があるだけである。


    ↑きれいに人工林を植えられている。他の砂漠の町でもそうだったが、各地でこういう植林が盛んなんだそうだ


ここはオリーブが有名で、アセイトゥーナというオリーブの漬物が道路わきに立つスタンドにこれでもかと並んでいた。

   
    ↑ずららっと並ぶお土産売りスタンド

味はバルサミコ酢に漬け込んだような感じなのでぶどうを使っているのだと思っていたのだが、今調べたところ完熟の黒オリーブをただ塩漬けしただけなんだそうだ。
恐るべしオリーブ。

このアセイトゥーナ、ワインのような深い苦み渋み、そして若干の甘味のなかにオリーブのいい香りがし結構好きだ。
オリーブワインとかあったらおいしそう。

しかし、見てこれ。
こんなに大量に自転車に詰め込もうとはさすがに思わない。


    ↑瓶詰で売られていたが、こんなに一人で食べきれないよね



    ↑アセイトゥーナ。もっと黒いもののほうが一般的


    ↑試食させてもらったが、ここのは浅漬けという感じだった。もっと濃いほうが好き



この日はゆっくり休んで明日早く出ようとしたところ、次の日朝10時にホテルのおじさんのノックと「もうチェックアウトの時間だよ」という言葉で起こされた。


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